忍び音といいながら、いつもながらの鋭く激しい声である。
万葉の頃からこれほど歌に詠まれ、民話に登場した鳥はないように思う。
しかし、その多くが単純な「田植えを促す季節の声」に止まらず、「死出の田長(しでのたおさ)」的な憂いを伴っているのは何故だろうか。そのメンタルは「鳴いて血を吐く時鳥」の河内音頭にまで引き継がれている。
孫引きだが、折口信夫が「先人は、あの声を名告り(なのり)と考え、魂を誘い出すもの(当然に防ぐべきもの)と思った」というように解釈していることにはいたく共鳴する。あれは魂を誘い出す鳴声と・・・ふむふむ。そんな気もする。
とまれ、「鳥はほととぎす」「なほさらに言うべきかたなし」と絶賛する清少納言の感性はいい。あの声には、心の疲れを癒してくれる力強さが満ちている。私は、やっぱり清少納言派に組しよう。名告りは名告りでも“恋の名告り”のほうに解したい。
姿はなかなか見えないが、あっ 南へ行った! あっ 西へ向かった! とはっきり判るので、首を廻し続けることが増えそうだ。
今朝、“鳴きつるかた”には見事な“有明の月”が残っていた。
これほんと。
岡山の隠居所でも「ほととぎす」の鳴き声は聞こえます。来週から暫く隠るつもりですが、もう鳴いているかしら。
返信削除昨今、街の偏った情報が多くて困ります。昔は反対意見に対して「偏向」の言葉がよく有りました。今はメデァそのものが「偏向」と思っています・・・
「金転び」のマスコミ、金を貰うだけでペテン、インチキ、詐欺、デマ、ごまかし、嘘八百、でっち上げ・・でもの言っている「寄生虫」「お追従」の「大学の先生」「評論家」「ジャーナリスト」etc・・身近に本当の自然の音、真面目な真摯な人の声が聞こえなくなりました。又、グッチてしまいました。
スノウ仙人の山荘は鶯と時鳥の声に包まれていることでしょう。
返信削除時鳥は真夜中にも魂を誘い出しに来ます。ご用心ください。