1986年発行の(そんな昔に購入した)「植村直己の冒険学校」という本にキビヤックのことが載っていて、その当時「ちょっと美味しいかも?」と思ったことがある。
グリーンランド北部(この本ではエスキモーと表現されている村)でアパリアスというツバメに似た水鳥がタモで簡単に獲れ、あらかじめ獲っておいたアザラシの腹から内臓と肉を抜き、皮と皮下脂肪だけになった「ぬいぐるみのようなアザラシ」の中にアパリアスを詰め込み、約1年間寝かせる・・・・とある。
約1年後に腹から取り出し、毛を簡単に抜いてそのまま食べる。特に、足を持ってグッとひろげ、肛門に口をつけて内臓をチューチュー吸いだすとすごく美味いんです。・・・・と書いてある。
これは、世界で4番目に臭い食べ物らしい。
植村直己も正直に告白している。
若い娘がキビヤックを両手に持って肛門のところに口をつけて内臓を吸い込んでいる。この光景をはじめて見た時は、あっ、これは人間が違う。なにかあっち側の人間、一瞬人食い人種のようなことを最初は想像しました。それが村に入って何日も生活していますと、平気でキビヤックも食べられるようになり、そのうちもう虜になってしまった。・・・・と。
しかし、これを食する機会が訪れることはないように思う。
歳を重ねると「美味しいかも」と冒険をしたい感覚も薄れるのが、少し寂しい。
寂しくてもいい、どうかそれだけは思い止まって下さい。これから生まれてくるであろう孫のためにも、皆で止めよう!この暴挙を!人類のために~!!!。
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