2019年6月30日日曜日

茅の輪をくぐる

   早いもので2019年ももう半分が過ぎようとしている。
   そんなもので奈良の率川(いさがわ)神社で一足早く茅の輪を潜ってきた。
 水無月の夏越の大祓で、大難をどうにか躱(カワシ)てきた前半6か月間の御礼といったところだ。

 人形(ひとがた)は孫の凜ちゃんの名代(みょうだい)で奉納してきた。
 この孫がゆっくりでもいいから無事成長してくれたら祖父ちゃんとしては外に言うことはない。
 (孫の夏ちゃんごめんなさい。君はしっかり成長しているから)

 「御礼だ」と言いながらこんな「お願い」をするのは支離滅裂だが・・・
 ただ夫婦でよく話し合うのだが、どんな宗教でも「御礼」の気持ちで接するのがいい。
 現世利益を本気で「お願い」したら、大きく実現しなかった折にその神仏さえ恨みたくなるから。
 わが夫婦の宗教観は「御礼」と「大難小難、大難小難」だ。

 さて、茅の輪について、高橋徹、千田稔著『日本史を彩る道教の謎』によると、蘇民将来伝説以前に茅(ちがや)が古くから中国で仙薬であったこと、そして江南道教の聖地が茅山(ぼうざん)であったことを指摘したうえで、道教経典『抱朴子』に「山中で幽霊に出会ったときはチガヤを投げつけると即死する」とあることを教えている。
 日本の蘇民将来伝説も、この思想の発展形らしい。

 インドで日本人が「あなたの宗教は」と聞かれて「仏教です」と答えたらヒンディー教徒のインド人から「ああ、一緒ですね」と言われたという話があったが、「日本では神社やお寺で茅の輪くぐりをします」と中国で話したら、道教教徒は「同じ信仰ですね」と答えるような気がする。

   古の江南人の茅(ちがや)かな

1 件のコメント:

  1.  今朝のNHK俳句は増刊号で「歳時記食堂~おいしい俳句いただきます~」と題し、俳句通の女将(おかみ宇多喜代子)と看板娘(南沢奈央)がいる店に、俳句を愛する客(奥田瑛二、古坂大魔王)がやってきた。
     ただ、奥田、古坂、南沢が『「鱧」の「皮」』と発音したのでは情趣が抜ける。ここは「鱧の皮」で、これ自身季語であるし、説明するまでもなく「はもキュウ」である。
     せっかくの俳句の番組なのに・・・

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