2019年1月13日日曜日

五輪汚職問題と報道の歪み

   竹田恒和JOC会長がオリンピック招致のための汚職に関わった(贈賄)疑いで、フランスの検察当局に捜査されていることが報じられている。
カネ(買収)とウソ(フクシマの汚染水は完全にコントロールされている)で招致されたオリンピックはオリンピック憲章の精神に立てば返上するのが正しいと私は思う。
カネでいえば、万博も買収と同じ性格の手形乱発で招致した疑いが濃厚である。何せ密約の得意な維新の知事と市長である。
すべてツケは庶民に廻って来る。必ず廻って来る。
   オリンピックも7千億円規模と表明されていたのが今や当たり前に3兆円と言われているぞ。

フランス検察当局のこの先の見通しなどはひとまず置いておくとして、内田樹氏のいうように、このことは海外では以前から(もちろんゴーン氏逮捕以前から)度々報じられていたにも拘らず、日本の大手マスコミが一切伏せていた異常さの方が私には怖ろしい。

大手マスコミは、竹田恒和氏が明治天皇のひ孫(ということは同じひ孫の現天皇とは「はとこ」どおし)ということや、マスコミにとっては将軍並みの影響力を持っている電通がらみの事件であることからタブーにしてきたのだろう。

さらには、読売、朝日、毎日、日経の4社が「一業種一社」の原則の”例外”として一括で東京五輪の「オフィシャルパートナー」になっている。まるで大政翼賛会である。
こういう異様なメディアの環境を多くの国民は十分知っているだろうか。
国際ジャーナリスト団体(国境なき記者団)の発表している報道の自由度ランキングでは鳩山内閣時は第11位であったものが2018年の日本は第67位とされているがむべなるかな。

報道の自由は民主主義のバックボーンである。
「戦争が廊下の奥に立ってゐた」(渡邊白泉)という昭和初期の俳句が非常にリアリティーを深めているように思う。

余談ながら、よく似た話で、韓国の司法が徴用工の賠償請求を認めたことで「韓国はけしからん」という意見が大手マスコミでも大いにあるが、近代民主主義国家では三権分立が常識ではないのか。そうではないのか、それとも・・・
「司法の独立を認めず行政(大統領府・内閣)が司法を封じるべきだ」という主張は独裁国家の主張である。
実際、「個人の請求権は消滅していない」というのは日本の司法も明確に述べており、内閣も国会にそう答弁してきた。(故に韓国の司法がそう判断したのにも道理がある)
国家(行政府)レベルでは手打ちをした事項についてどうしていくかは、それこそ冷静に知恵を絞って交渉すべきことである。
そういう理性ある意見が冷静に交わされず、他国への憎悪を煽るマスコミはほんとうによくない。

 そうか、オリンピックの  は表無し(おもてなし)で裏で決めていたんだ。(ラサール石井氏のツイートを参照した)

3 件のコメント:

  1.  報道の自由度の低下にもかかわらず、ジャパンナンバーワン!と叫んでいるテレビ番組のなんと多いことか、チコちゃんに叱られるぞ。
     テレビで「嫌韓」を振りまいている竹田恒泰は武田恒和の息子だそうです。

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  2.  竹田恒和自身が「アジアで2回オリンピックをした国というのを韓国に取られてしまうので必死に招致した」旨を発言していますね。子も子なら親も親です。

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