2024年8月31日土曜日

コリオリの力と大台ケ原

   この原稿を書いている30日は、台風から遠く離れた東日本でも大きな被害が報じられているのに、京都南部のこの辺りは「どこに台風が近づいているの?」というぐらい静かで、被災地には「申し訳ない」ような気分にさえなる。

 孫の凜ちゃんは、午後からの歯科までに時間があるので、午前中にはわが家でプール遊びをした。長閑すぎて申し訳ない。
 天気図を見てもこの辺りだけ雲の空白地帯となっている。これは、1年に360日は雨が降るといわれる大台ケ原に代表される紀伊山地、台高山脈、鈴鹿山脈が南東からの風をブロックしてくれているからだろう。
 台風の東側の南東の風・・反時計回りの風である。

 いうまでもなく地球は東に向いて自転している。日本列島辺りの緯度だとそのスピードは約1400km/hといわれる。新幹線が300km/h超、ジェット機が900km/h超であるから大変なことであるが勿論我々にはそんな自覚はない。
 それは、北極上空から見ると反時計回りの回転体であり、その上を移動する物体はコリオリの力によって進行方向よりも右に曲げられる(南半球では反対で左)。
 反時計回りのそこそこの速度のメリーゴーランド上で正面の相手にまっすぐボールを投げると、ボールは相手の左手の先(投げたこちらから見て進行方向の右)にそれるという例えがある。
 台風は超低気圧であるから中心に向かって風を吸い込むが、その風(空気)はコリオリの力によって進行方向より右に引っ張られる。右へ右へと引っ張られながらも中心へと向かうので、反時計回り(左巻き)の渦となる。
 こうして、コリオリさんと大台ケ原さんのお陰で、30日頃の京都南部はこんな呑気な原稿を書いていられる。
 ビニールプールも乾いたので台風本番に備えて片づけられた。

0 件のコメント:

コメントを投稿