2021年10月9日土曜日

インフルエンザの予防接種

(主文)高齢者は26日までに予防接種を行った方がよい。

(理由)2020-2021年シーズンは、最悪の想定であった新型コロナ肺炎とインフルエンザの同時流行がなかった。
 これは手洗い、マスク、三密回避、人流制限等のコロナ対策がインフルエンザにも効果的であっただろうことと、コロナ肺炎ウイルスとインフルエンザウイルスとの間にウイルス干渉が起こった可能性が指摘されている(先にある種のウイルスの流行があると他のウイルスの流行が抑制される)。
しかしながら、向かうシーズンを楽観してよいかどうか・・・。

 日本感染症学会の2021929日付けの提言の要旨によると、「今シーズンのインフルエンザ流行の予測をするうえで参考になる南半球のオーストラリアをみると、2021年流行シーズンのインフルエンザ確定患者数は昨年同様きわめて少数だが、アジアの亜熱帯地域例えばバングラデシュやインドでは2021年夏季に流行を認めている。

これらの地域で保存されたウイルスが、今後国境を越えた人の移動が再開されれば、世界中へ拡散される懸念があり、その場合、日本の前シーズンに罹患した人が極めて少数であったため、社会全体の集団免疫が形成されていないと考えられ、そのような状況下で、海外からウイルスが持ち込まれれば大きな流行を起こす可能性もある。

よって、医療機関が新型コロナ肺炎(COVID-19)対策にできる限り対応できるよう、ワクチンで予防できる疾患については可及的に接種を行い、医療機関への受診を抑制して医療現場の負担を軽減することも重要だ。」と述べている。

 ワクチンの製造予定量、つまり供給量について厚労省は、平成27年度以降で最大の供給量を確保できる見込みと述べているが、私のかかりつけの医院では去年より供給が減っていると嘆いている。その理由はわからない。

また厚労省は、ワクチンの効率的な使用と安定供給つまり優先的な接種に関して、予防接種法に基づく定期接種の対象者の方(65歳以上の高齢者等)で接種を希望される方は1026日までに早めに接種を行っていただき、1026日以降は、医療従事者、基礎疾患を有する方、妊婦、生後6ヶ月から小学校2年生までの方で、接種を希望される方は早めに接種を行っていただくことを呼びかけている。

新型コロナワクチンの接種では、いろんなトラブルで接種が遅れた高齢者が私の周りでも少なくなかったが、同じような失敗を繰り返すことなく、早々に接種されるのが良いのではないだろうか。

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