そも華厳(けごん)とは、広辞苑を摘むと「菩薩の修行の華が仏の悟りの万徳を荘厳(しょうごん)する意」とあり、華厳宗東大寺二月堂のいわゆるお水取りの修二会が、椿の造花で飾られた中で営まれることがなるほどと理解できる。
椿は修二会に欠かせない花であり、私もザックにそのお守りを付けている。
いつの頃からか、練行衆がつくるその造花に糊をこぼした斑点が付くことが、東大寺二月堂近くの開山堂の椿の花に似ていることから、その椿を糊こぼしというようになったらしい。(開山堂の塀越しに見ることができる)
「水取や瀬々のぬるみも此日より」と言われ、反語的に言えば、お水取りが終わるまでは奈良に春は来ないとも言われている。
コロナは別にして、その待ちに待ったお水取りが近づき、奈良の和菓子店ではこの修二会の椿に因んだ生菓子が登場している。
各店で名前も形も異なるが、写真は満々堂通則のその名も『糊こぼし(良弁椿)』で、当然、この季節だけのものである。(写真写りの悪い同系色に載せてしまった)
所要の為奈良市内に出かけてついでに買い求めたのであるが、主要コースでは鹿よりも人間が少なかった。マスクはしていたがコロナの心配は全く無用の1日だった。
0 件のコメント:
コメントを投稿