2021年2月3日水曜日

今日は立春

   今日は立春で、一般的には今日からを春という。その四季の区分について、元気象キャスター、気象エッセイスト倉嶋厚氏の文章の中に、「東洋(中国文化圏)では、春分を春の、夏至を夏の、秋分を秋の、冬至を冬の中央点と考えた(つまり立春、立夏、立秋、立冬が四季の始点)。一方、西洋の天文学的四季区分は、春は春分、夏は夏至、秋は秋分、冬は冬至からを始点とした」とあった。

季語にうるさい俳句界でも基本的にはこの東洋の四立で、別に「新年」を立てている。

ただし、日本でも倉嶋氏のおられた気象庁は通常は、35月を春、68月を夏、911月を秋、122月を冬と言ったり、放送局の1クールだとか、年度で区切った場合は、46月を春、79月を夏、1012月を秋、13月を冬という世界もあるが、ここは一応「日本は四立」としておく。

次に西洋だが、西洋といっても広うござんすで、秋のない国、夏冬しかない国、1日に四季がある国等々等々十把一絡げに語るのは憚られるし、日本列島の南北にも大きな差があるが、とりあえず倉嶋説に沿ってざっくりと話を進めると、花鳥や体感は西洋の区分が合うし、太陽の光の感じ方を重視すると四立が上手く合っている。

倉嶋氏はこれを、「東洋の区分は季節変化の原因に、西洋は結果に注目しているともいえる」と述べている。ここは「そこまで言うか」と思うが・・・。

確かに、真夏の盛りに立秋というのは気分が乗らないが、寒さの中でも日差しの中にいち早く春を感じる(感じたい)立春は納得する。

暦の上では期待の春になったが自然界はまだ冬だという、誰もが抱くもやもやとした違和感に『早春賦』は見事にシンクロするから愛されているのではあるまいか。

『焼嗅がし』の写真を右に追加。

鬼は嫌がるらしいがカラスは喜ぶ。

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