2020年9月23日水曜日

ヤンキーの国の民主主義

 安倍政権7年8か月の罪状を数え上げると紙数が足りないから、とりあえず特筆しておきたい感想だけを述べると、同政権が恫喝と飲み食いでマスコミを圧迫したことが特に許せない。その一例で、いわゆる記者会見で質問を制限したり、あからさまに東京新聞望月記者を排除してきたのが菅官房長官(当時)であった。

 そうしておいて行政文書を隠蔽し、不当に廃棄し、改竄をおこなった。実務を指示された近畿財務局の赤木さんはあげくに自死の道を選んだ。これを独裁国家と言わずして何としよう。

   そんな折、米国のトランプもよく似たものだが、それでも米国が積み重ねてきた民主主義に感心させられることがあった。赤旗編集部が、米情報自由法を活用して情報公開を請求し、いわゆる2015年戦争法成立前後の在日米大使館から本国への秘密公電をスクープしたのだ。

 そこには、法案の上程さえされていない段階で米国議会で「誓約」した安倍首相の進捗状況を追いかけ、反対運動の盛り上がりにも日本のマスコミ以上に心配しつつ、本国に報告していた。「上下両院での誓約から彼は逃げなかった」と誉め、「日本の軍隊は同盟国への攻撃に対処することが認められる」と「正確に」報告していた。

 付け加えれば、米大使館は反対運動の高まりを恐れつつ、「自民党は秋の大型連休前に本会議で可決させるつもりだ」「そうすれば日本人は連休に遊びに行き、この問題を忘れてくれるかもしれない」と小憎らしい電報まで打っていた。

 ジャーナリスト会議(JCJ)は先日『赤旗日曜版』の桜を見る会の一連のスクープに『JCJ大賞』を贈呈した。『大賞』というのはすごいことだ。その上に今回のスクープだ。

 桜を見る会問題を振り返ると、赤旗が足で稼いでスクープを報道し、それを見た多くの庶民がSNSで拡散し、国会審議と並行して週刊誌が取り上げ、テレビのワイドショーが取り上げ、そしてようやく「国会報道」的に大新聞が後を追ったのだ。

 私の友人には「情報が偏らないよう赤旗と産経をとっている」と言う人もいるが、今こそ産経はいいからまだ読者でない方には『赤旗』をお勧めする。

 『赤旗』を読んで思うところをSNSで発信するすれば世の中は変わっていく。

2 件のコメント:

  1. 公文書を隠蔽、改ざん、挙句の果てに廃棄する国とトランプの様な無法者が牛耳ながらも底堅い民主主義、デモクラシーが存在する国、この違いは何なのか、麻生の言葉を借りて「民度」が違う(逆さまだが)と片付けてしまうのか、、、いやいや、声なき声はいま、SNSという武器を持って果敢に戦い始めていると思いたい。

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  2.  本文で書きましたが赤旗のスクープが週刊誌の特集になる橋渡しはSNSでした。SNSをすればすべてが解決するというような単純な話ではありませんが、条件のある人々がSNSをしようともしないのは最低です。いろんな否定的な意見を言う人がいますが、すべては自身の怠け心の言い訳です。仕事の現職の時代もその種のことは山のようにあった気がします。そういう態度は結局は人の信用を失います。失敗が多くても前向きに挑戦している人は魅力的です。

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