2020年9月25日金曜日

大阪市の格下げ

 大阪市廃止・特別区設置の住民投票が迫っている。その特別区のことだが現在大阪市には区(区役所)が24区あるのだが、これを4区に整理するという。24区の機能を残したまま4特別区を作るとそれこそ二重三重四重になるから基本的には4区に整理される。ほんとうに大阪の発展を願うなら、そんな区の整理縮小案で良いのだろうか。

 ちなみに、国の労働行政を見てみよう、コロナ禍失業6万人などと報じられているが、大阪市内には国の行政機関たるハローワーク(公共職業安定所)が大阪東、梅田、大阪西、阿倍野、淀川と5か所存在している。労働基準監督署は大阪中央、大阪南、天満、大阪西、西野田、淀川と6署ある(管轄には一部市外も含まれているが)。労働行政ではないが警察署は28署である。

 大大阪の行政サービスを考えれば、「大阪4区」は維新の宣伝とは反対に限りなく都市であることをやめて「鄙」に向かうことになる。

 今の大阪は間違いなく全国の政令指定都市のリーダーであるが、4特別区の「格」は「村」以下に格下げされる。そのことは私が勝手に言っているのでなく、公明党の佐藤茂樹議員が平成24年8月7日衆議院総務委員会の「大都市地域における特別区の設置に関する法律案」審議で次のとおり述べている。

 ○佐藤(茂)議員  ・・・住民投票につきましては、関係市町村が廃止されて特別区が設置されることによって、関係市町村の住民には住民サービスの提供のあり方というのが大きな影響を受けるわけですね。特に指定都市が今回廃止になるという、大阪市のような場合、そういう場合については権限や税財源の面でいわば格下げとも言える事態が生じて、通常の市町村合併以上に住民の生活等に大きな影響があると考えられます。ですから、本当にそういう指定都市を廃止して特別区という形にしていいのかということについて住民の意思を尊重する、そういうことも大事であろうということで、住民投票を必要とさせていただきました。

 実体のない「二重行政」だとか「改革」だとかのムードでこんな大変な決定をして良いものだろうか。私はテレビショッピングを連想する。「30分以内のお申し込みに限る」「今だけ半額」だ! そして小さなテロップが目立たないようにあるのだ。そこには「維新の個人的感想です」とあるような気がするが。

2 件のコメント:

  1. 大阪市のミニコミ誌に自党の宣伝を載せたり、TVに出まくったり、とやりたい放題。挙句のこの不当表示は「公取委」も見逃せないと思うのですが、、、連日のブログ更新、シェアする人も増えてきていますので頑張りましょう。

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  2.  いつも言っていることですが、大論文を1本書いたからといって、大演説を1回ぶったからといって、それはそれで意味のないことではありませんが、それだけで世の中が変わるものではないと思うのです。大切なことは、小さな発言でもコツコツと継続することだと思っています。そういう態度が人として大切だと思っています。

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