さて、この離島の一町二村にだけあるようなイレギュラーな庁舎と同じようなものが大都会で起こるという真夏の夜の悪夢みたいな話がある。
維新の進める『大阪市廃止・特別区設置案』がそれで、新淀川区の職員の約8割は新北区の中之島庁舎で仕事をする(該当する業務に関わっては区民は新北区へ行く)。新天王寺区の職員の約5割も新北区の中之島へ行く。新中央区の職員の約5割は湾岸のATC庁舎で仕事をする。
先の3僻地自治体とそっくりな形ではないが、基本的には同じようなものではないだろうか。「分庁舎」の概念を超えている。
維新はトコーソーだと言ってまるで東京都みたいになるような幻想を振りまいているが、東京都どころか日本で3つしかない僻地の離島並の庁舎だというのだ。昨今の異常気象を思うと緊急大災害の即応体制が不安である。だいたい区民にとっても不便である。
本来なら新特別区にふさわしい庁舎というのが普通だが、そうすれば初期費用が莫大なものになるので、それ(臭いもの)に蓋をして先送りしただけの案である。
要するに到底一人前の自治体(特別区)とは言えない案である。大阪市民もなめられたものだと思うのは私だけだろうか。
なお「僻地」というのは差別語ではなく法律に出てくる文言である。先の3自治体でいえば、それでも石垣市や鹿児島市に吸収合併されるのでなく、小なりと雖も独立した町なり村を維持している精神こそ自治体スピリットだと想像する。
全国の地方自治体があこがれる「政令指定都市」という権限や財産を放棄して「府」に吸収され、町村以下の「特別区」を目指すのは、先ごろ発覚した(逮捕された)詐欺商法に騙されているのと同じだとしか私には思えない。多くの詐欺被害者は「私は騙されている」とは思っていないらしいが。そこが詐欺商法の催眠商法とも言われるゆえんである。
現在の大阪市内24区を4特別区に縮小してどうして住民サービスが向上するのか。住民サービスよりも効率化だというなら、地方自治を踏みにじる最近の香港みたいになればよい。究極の「小さな政府」は独裁国家であろう。
公明党は「維新がサービスは低下しないと言っているから維持される」と言うが、維持される程度なら今のままでいい。金もかからない。そもそも前回大声で「ラストチャンス」と絶叫した維新の面々が蒸し返している事実を何と見る。『「サービスは低下しない」と言ったから低下しない』と言うのは大人の会話として通じない。
石垣島に行った時に竹富町の役場が石垣島にあってびっくりしました。大阪で進められようとしているのは、もっとひどいバージョンですね。
返信削除大阪が星の砂の竹富島みたいな魅力ある街になりますように🎀まずは大阪市の廃止に反対🙌
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