2020年9月6日日曜日

台風10号、キューバの教訓


 特別警報級の台風10号が九州に接近している。
 3.11の大津波ではないが、いわゆる「正常化バイアス」が働くと命の危険がある。
 変な経験値を払って、カリブやアメリカ東部のハリケーンを想像する必要がある。
 私は512日に私のブログyamashirodayoriで、枝廣淳子氏による『レジリエンス(resilience)』のことを書き、次のとおりキューバの市民防衛法を少しだけ紹介した。

 ◆ キューバのハリケーンのすさまじさは日本の台風の比ではない。「市民防衛制度では、リスクが高い地区のことをまず調べ、次にそれを減らすために対応を行う。政府や公社等はもちろん、企業、病院、工場等あらゆる組織が、何が脆弱で何を守るべきか、災害時には何をすべきか計画を立てている」
 「優れた気象観測技術を駆使して予測し、いち早く危険を知らせ、水、食料、電気と万全の準備をしたうえで安全な地帯に避難する」
 「ハリケーンが接近する前に、飲料水が運ばれ、病院、パン屋、食品加工センター、ホテル、学校、電話センターには72時間稼働する発電機が準備される」
 「直撃の予想で避難命令が出れば、避難にかかる費用はすべて負担されて避難する。1998年のハリケーン・ヘルでは対象地域から818,000人と750,000頭の家畜が72時間内に避難した。ペットも避難できるしペット用の獣医も配置される」
 「出た町には泥棒が入らないよう警官が配備される」
 「避難所には診療所、ベッド、医療機器、資材が用意される」などなどなど・・・、

 米国の関係者も「たとえ我が国の政府がキューバ政権をどれほどけなそうとも、大成功していることは事実だ」と述べている。◆

 今は安倍政治や新自由主義を批判するだけでは済まない。
 キューバのハリケーンを想像して臆病すぎるほどの対応が必要だ。

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