23日に、お歳暮の品の購入のために奈良町の酒蔵へ夫婦で行ってきた。
用が済んでランチにしようとしたところ、ちょっと名の通った店は予約でいっぱい。あるいは店の前に行列ができていた。
昔の奈良町を知っている者としては隔世の感がある。
インバウンド以前からだが、よくここまで盛り返してきたものだと感心する。
ただ、一方に閉店の店もあり、情報雑誌やネット情報が持っている力の強さ・怖さも感じた。
インバウンドでいえば、大阪のミナミ同様、百均やドラッグストアなども増えている。
長い目で見た場合、奈良らしさという「観光資源」を自分たちで壊していかないかと心配する。
結局、ちょっと贅沢なランチのはずがお好み焼きになってしまった。
西欧人のペアが近くの席でお箸で食べていたから、「こんにちは」と席まで行ってあいさつをして、「ジャパニーズは͡テコで切ってそのままハフハフハフと食べるのだ!」とジェスチャーで教えてあげた。親切の押し売りであるが楽しい経験が一つ増えたに違いない??
Oh!と笑顔で喜んでくれたが・・・大きなお世話だっただろうか。
その帰り道、庚申堂には「申」から発展した「猿」がいた。屋根の上のは、見ざる聞かざる言わざるの三猿だったので、つい今しがた、お好み焼き店で「見て」「言いに行った」自分がおかしかった。
金子兜太氏の本の中に、氏の故郷の秩父神社の三猿は「よく見る」「よく聞く」「よく話す」という彫刻になっていると読んだ。
東照宮的な三猿の思想は「忖度」や「見て見ぬふり」の思想に繋がる。
現代日本に大切なものは秩父的三猿だろう。
帰宅してから調べてみると翌24日が「庚申(かのえ・さる)」だった。
お好みを箸で食うかやジャパニーズ
昨晩、TVで京都の「オーバーツーリズム」の事が報道されていました。嵐山の渡月橋など有名観光スポットは歩くのもままならない状態、市バスはギュウギュウ詰め、食堂は行列が、という状態が続いているとか。
返信削除昨日、二度目の大阪万博が決まりましたが大阪も外国人観光客が11,000万人(2017年度)を超えたとか、何の策もなく「増えればいい!」と呼びこみ続けたらどんな事態になるか空恐ろしい。
先日ミナミを歩きましたが、狭い範囲に集中している感じでした。奈良も同じで狭い範囲です。そこだけを見ていると、「これ以上はもういい」という気がします。
返信削除京都でいうと、インバウンド以前から観光シーズンはバスも満員で乗れないことがありました。対策が必要ですね。