2018年11月14日水曜日

兎追いしかの山

 10月20日に書いたが秋の1日、OB会の遠足で万博公園に行った。
 モノレールまでは、往きは堺筋線(阪急千里線)で行き、帰りは御堂筋線(北大阪急行)で帰ってきた。
 帰りの千里中央駅は、新聞報道などでは千里セルシーが閉鎖されるなどという千里ニュータウンの斜陽現象(住民の少子高齢化 建物の老朽化 近隣センターの衰退)のようなものが報じられているが、山城地域在住の私などからすると目も眩むような賑わいぶりだった。

 千里ニュータウンは日本最初の大規模ニュータウンで、病を抱えながらも走り続けている巨人に見える。その後ろには堺泉北ニュータウンが付けている。
 私の住む街も時期も規模も違うが、住宅都市整備公団(当時)の開発したニュータウンであるから、千里ニュータウンの再生方向には大いに興味がある。住民の少子高齢化、建物の老朽化、近隣センターの衰退は全く同じである。

ネットにあった写真
   閑話休題、妻は小さい頃この千里丘陵の片隅に住んでいた。
 堺の海辺で育った私が「小学校の水泳の授業は海だった」と自慢すると、妻は「冬の行事は千里丘陵での兎狩りだった」と対抗した。〽兎追いしかの山~である。
 児童が手をつないで、音をたてながら兎を網へ追い立てたという。
 兎は学校の兎小屋に暫く飼われていたがそのうちに居なくなり、子どもたちは「先生が兎汁にして食べたらしい」とほぼ全員がそう言い合っていたという。

 過剰反応社会と言われ、出る杭は打たれるとばかりにびくびくする現代、大阪府下でこんな行事は残っているのだろうか。あるいは、イガから取り出した栗が撒かれた畑で「栗拾い」をして自然を学んだことにしているのだろうか。

2 件のコメント:

  1. 私も千里中央に近い豊中市に住んでかれこれ40年近くなりました。今や南河内人から北摂人になりつつあります。仰る様に千里中央駅に隣接する商業施設、千里セルシーは「老朽化」と「耐震基準」の問題でテナントに対し「賃貸契約の更新はなし」という事になっています。
     多くの店が閉店し、そこら中にベニヤ板の囲いが出来、私の馴染の焼き鳥屋さん「たきち」をはじめ4~5軒の店は頑張っていますが段々と寂しくなっています。
     しかしその地上には超高層マンションが林立し新しい商業ビルも出来、北大阪急行は千里中央から箕面に線路を伸ばし2020年に開業を目指しています。まさに今、千里ニュータウンは古くなったニュータウンから新しいニュータウンに生まれ変わろうとしているのですがこの「千里セルシー」だげが取り残され消えて行くのではないかと思います。
     むかし千里中央辺りで落語会があると「たきち」で打ち上げがあったのか先代の故桂春蝶さんが糸のように細い体をふわり、ふわりとさせながら歩いておられるのをよく見ました。いい風情の残る街、店並みでした。この雰囲気は残してほしいと思います。

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  2.  ひげ親父さん、コメントありがとうございました。千里ニュータウンのことはこれ以上論じる知識がありませんが、孫の病院のため泉北ニュータウンを通り抜けることが時々あり「街全体が歳をとったなあ」という印象を受けます。これから人口減少時代になると、若者は都心のマンションに住み、郊外のニュータウンは団塊世代のオールドタウンと化すのでしょうか。

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