2018年11月24日土曜日

餅つきのダンドリ

   先日の老人ホーム家族会10周年の式典では「水を飲むときは井戸を掘った人のことを忘れてはいけない」という趣旨のことを述べたが、どんな些細な行事でもダンドリする人がいて・・ものごとは成っている。

 12月に入るとお餅つきなので、自治会(町内会)に「杵を全部持ってきておいて」と言っておいた。
 到着した杵のいくつかは、やっぱりというか、相当ササクレだっていた。
 理由は単純で、お餅をつかずに臼(石)を打ったからである。その理由は2種類あり、ひとつは非力等によるふらつき、もう一つは周辺の米粒が気になって臼の端っこ(の石のところ)を打ったためである。
 「搗き手の鉄則は、ただひたすら同じリズムで臼の真ん中を搗くだけ」と口を酸っぱくして言うのだが、米粒を自分自身でどうにかしたい!と思うのも人情か。労働者は基本的に真面目なのである。

 ササクレの酷いところは鋸(ノコ)で削ったうえで鉋(カンナ)をかけた。
 出来るだけ大手術は控えたが、それでも杵のメンテナンスはけっこう大変だった。

 そのあとはホームセンターを「散歩」した。乳幼児用の(手作り)発泡スチロール製の杵をどうにかバージョンアップできないかというためだ。
 発泡スチロール製だと、一部が砕けてお餅に紛れ込む。
 アルコールで消毒すると溶けてしまう。
 なのでサランラップで包んで使用しているが些かイメージが崩れて不本意だった。
 これがバージョンアップしたい理由である。
 結局ホームセンターでは「帯に短しタスキに長し」で、何も買わずに帰ってきた。

   そしてその夜、食事中にキッチンの方に少し大きめの非常にシンプルなペットボトルが目についた。
 「これを杵に出来ないか!」
 内側に塗装して外側がそのままなら、綺麗に洗いながらお餅がつける。
 乳幼児や老人ホームで使っても怪我をするまでのことは起こらないだろう(発泡スチロールよりは固いけれど)。
 こうしてできたのが下の写真の杵である。発泡スチロールと遜色ないほどの軽さに出来た。乳幼児に持たせて写真を撮って喜んでもらえれば嬉しい。

   餅つきの講師は餅を口でつく
 いつの間にか私は餅つきの講師のようになっている。町内で18臼搗きあげる責任は重大だ。

   26日、写真を追加しました。

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