2017年12月3日日曜日

ペリー提督の末裔とヒバクシャ署名

   12月1に掲載した元米国防長官ウィリアム・ペリー氏は幕末に来航したペリー提督の後裔である。
  提督の来航は、「泰平の眠りを覚ます上喜撰 たつた四杯で夜も眠れず」と詠われたが、後裔の朝日新聞登場も安倍政権にとっては上喜撰かも知れない。
 氏は、国連の核兵器禁止条約について、次のとおり安倍政権を批判している。

 『会議をボイコットするより、日本は原則論を述べたり、支持を表明したり、やれることはたくさんあった。世界の中でも、広島と長崎で苦痛を経験した日本だからとれる道徳的立場があります。
 とはいえ、条約が採択されてよかった。実現せずとも発信することに価値がある。200年以上前、米国の建国の父は(独立宣言で)「すべての人間は平等に造られている」とうたいました。当時は奴隷もいて、女性には投票権も認めず、平等ではありませんでしたが、原則を信じた。目標を持つことが推進力になるのです。』(引用おわり)

 以上の発言は世界の良識、常識だと私は思う。
 よく「現実に合わない憲法」という人がいるがペリー氏の言葉を拳々服膺されるがいい。「憲法に合わない現実」を憲法に合わせようと努力するのが現下の課題だろう。


なお、ローマ法王庁が主催して核兵器の廃絶と軍縮に向けた道筋を考える国際会議が1110日から2日間、バチカン市国でおこなわれ、日本原水爆被害者団体協議会の和田征子事務局次長が演説をした。 
同行サポートをしている日本原水協の朝戸理恵子担当常任理事からのリポートを紹介する。
『和田さんの発言は素晴らしい内容で、終わったとたんに、発言者でただ一人、会場総立ちの拍手を受けました。涙目で聞いていた人もいたようです。セッションの終わりには挨拶と感謝を述べにくる人たちが和田さんの前に列をなしていました。
10日の法王謁見では、一人あたり10秒ぐらいの時間しかなく、「ヒバクシャ国際署名」をお願いしたいと述べて署名簿を渡し、握手するだけで精一杯でした。返事が来るかどうかは分かりませんが、事務局の人に返事をいただきたいことは念押ししてきました。会議に参加していた枢機卿や司教からは署名をもらいました。
   セッションの開始前、休憩、昼休みと和田さんには取材が引きも切らずだったため、なかなか参加者に署名をしてもらう時間がなく、思ったようには集まりませんでしたが、ノーベル平和賞受賞者のジョディ・ウィリアムズさんなどが署名してくれました』。

国内政治から目をそらす気はないが、世界の良識の流れもよく見て、そこに確信を持ちたいと思う。

0 件のコメント:

コメントを投稿