2018年9月2日日曜日

世間知らず

 大阪維新の大阪府市政が「カジノで外国人観光客が増えて大阪の景気は良くなる」と言っているが、ほんとうだろうか。
 その論の根拠・お手本はシンガポールだが、観光庁資料等によると、2011年から2016年の外国人観光客の増加率は、大阪が595%に対してシンガポールは124%となっており、数字は維新の嘘を白日の下にさらしている。

   次に、大阪市の想定でも外国人観光客は入場者の約2割だが、その2割であっても大金持ちがカジノのついでに戎橋筋や日本橋で買い物をしてくれれば・・という意見があるが、そんな言葉を信じているのは世間知らずの貧乏人だけである。ちょっと私の見聞きしたことを書いておく。

 20数年前であるから今より大阪経済が格段に元気だった頃である。
   某会社は全国規模ながら小さな会社であった。
 その某会社の大阪支社に本社(東京)の偉いさんがやってきた。
 昼間の用が済んで懇親を兼ねた夕食が済んで、大阪支社長は二次会を奮発して今まで行ったこともないような北新地にセットした。
 清水の舞台から飛び降りた気持ちで北新地にセットしたのだ。
 ところがこれが本社の偉いさんには大いに不評であったので、私はその後、この支社長の恨み節を幾たび聞いたことだろう。
 本社の偉いさん曰く「二次会はなぜ祇園でないの」ということだったらしい。
 Oh my God !!!!
 
 大金持ちはミナミや日本橋どころか北新地さえ見向きもしない。
 京阪神で接待をするなら祇園でしょ! これが世間の常識らしい。この感覚は私だって知らなかった。
 四天王寺が法隆寺や東大寺に勝てないように、キンキラキンの飲食店は世界中にゴマンとある。大阪人にとっては不本意ながらミナミもキタも祇園の「格」には勝てない。

 とまれ、大富豪がカジノのついでにミナミで飲んで炊飯器を土産に買って帰るなど、世間知らずの妄想である。馬鹿も休み休みに言え!
 一時でも信じた者は目を覚ますべきだろう。
 これは北新地の悪口を言っているのではない。私の見聞した体験談である。

   恥知らぬ夜郎自大の白昼夢

1 件のコメント:

  1.  カジノ企業は8割を占めるであろう日本人の「貯蓄率」を引っ剥がそうとしているのでしょう。
     個人ジェット機で遊びまわるような大金持ちは戎橋でてっちりやカニを食べたりはしません。
     日本のちっぽけな本社のお偉いさんでも、キタではご不満なんです。
     目を覚まそう! カジノは訳せば「賭場」でしかありません。

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