2017年5月8日月曜日

落ち着け!

シリアの画像
   アメリカは4月6日に「シリアのアサド政府軍が化学兵器を使用した」として、化学兵器を積み込んで出撃したとされるシャイラート空軍基地を巡航ミサイル・トマホーク59機で爆撃した。
 アメリカの言い分が確かであれば、同基地周辺で保管してあった化学兵器の大きな被害が発生しているはずだが、そのような報道は米欧その他の地から全くない。

 だから「フセイン、イラク大統領が大量破壊兵器を貯蔵している」と述べて侵攻したあのときと同じ大嘘だった可能性が高い。
 イラク侵攻についてはアメリカ自身も「筆頭若頭」のイギリスも後に「間違っていた」と反省したが、「パシリ」の日本政府だけはそういう総括さえしていない。

 そして今回も、「アサド軍が化学兵器を使用した」という証拠もないまま、日本政府はトランプ全面支持を決定し、シリア同様の「懲罰的爆撃」を北朝鮮に行うよう進言した模様である。

 そして、安倍首相は戦争法案の折りには「邦人救出のためには海外派兵が必要」と強調したが、韓国在留の日本人を帰国させもせず、邦人など一人も乗っていない米艦の護衛に自衛隊を出動させた。
 というよりも、「北のミサイル攻撃」の危機を国民には散々煽っておきながら、首相も外相も自分たちは外遊を楽しんだ。

 私はこれまで度々書いてきたが、本気で北の脅威を言うならミサイル攻撃の目標とされる原発の廃炉こそが喫緊の課題である。
 日本海側にズラーっと原発を並べて、「ミサイルが来たら伏せろ」も何もない。
 アルカイダが9.11の前に「核施設を目標にしようか」と検討していた事実は、4月24日の「テロリストのお情け」という記事に書いた。

 近代の戦争は全て「自衛のための戦争」だと言って始まった。
 あるいは小さな行き違いから拡大した。
 だから私はトランプと金正恩を見て「危機はないか」と尋ねられると、「危機はある」と考える。
 同時に、トランプも安倍も金正恩の発言も何枚もの嘘が塗り重ねられているとも思っている。

 なので、マスコミには声を大にして言いたいし、その種情報を受け取る国民にも言いたい。
 「落ち着け!」

 トマホークは一機1億円と言われているから59億円消費したことになる。ということは補充の購入(需要)が発生したことになる。アメリカ・ファーストのトランプの本心は結局その辺りかもしれない。
 アメリカから「事前通告」されたロシアにしても、破壊されたという約20機のミグ戦闘機をシリアが補充する需要が生まれたに違いない。一機約60億円は下らないだろう。
 米ロ軍事産業の笑い声が聞こえてこないか。
 「次は極東ですか」という笑い声もないだろうか。

    家に居て渋滞情報聞く連休

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