2017年5月15日月曜日

雀の親子

   愛鳥週間(5/10~5/16)に合わせたかのように13日、庭に雀の親子がやってきた。
 親(うしろ向き、雌雄不知)と子雀2羽で、親が口移しで餌を与えていた。
 ただ、餌は子雀でも採れそうな稗やヒマワリの種などであり、別に捕獲が難しい虫ではないし、親が半分咀嚼してからやっているものでもなかったから、大きなものは半分に割ってはいたが、基本的には「これは食べられる」とか「食べられない」という基本の「き」を教えているように見えた。

 以上は正真正銘の雀の親子だが、ものの本には「雀の親はカラス」という説もあった。
 狂言「竹生島詣」や滑稽話の「醒酔笑」がそれだが、雀が「父 父」と鳴くとカラスが「子かあ 子かあ」と答えるからだという。雀の親はカラスだったのか!この歳にして初めて知った。

 他方、カラスは「雀の叔母さん」という説もある。こちらの方は単なる説というよりもれっきとした雀獲りの猟法で、囮のカラス(叔母さんカラス)を網のところにつないでおくと、「カラスがいるから危険な動物は近くにいない」とすっかり気を許して雀がやってくるらしい。
 野鳥に関する著作も多い国松俊英氏の文なのでジョークではないし、効果がないなら猟法として成り立たないから間違いはないのだろうが、私の感覚では、雀がカラスの周辺に気を許して寄ってくるというのはなかなか信じがたい話である。

 いつも行っている老人ホームの複数のツバメの巣にツバメがいないという異変が今年は起こっている。
 見上げるとツバメの巣を乗っ取ったのは雀である。
 野鳥の中では一番人間界に近いところにいる雀だから、人間(政)界のモラルの崩壊まで真似をしたのだろうか。

    ちゅんちゅんと子雀が覗く燕の巣

2 件のコメント:

  1.  わが家のベランダの子雀も自分でついばむ事が出来るのに、親と一緒のときは羽を広げて姿勢を低くして「ヂヂヂ」とおねだりする様に啼きます。
     スズメとカラスの関係はわかりませんが最近TVでカラス退治に張り紙が有効という東大の研究所の話がありました。その張り紙には「カラス進入禁止」と書いてあるそうです。カラスが字を読めるわけではなく、この張り紙を見た人間が「?」と思い、どこにカラスが、と捜す。その人間の視線を感じカラスが逃げる、というか寄り付かなくなる、つまりカラスの被害が多いのは人間の無関心だ!というのが東大の教授の結論だそうです。

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  2.  「カラスの張り紙」は新聞で読みました。カラスはほんとうに賢いです。どこのゴミステーションのメンバーのモラルが低いかよく知っています。
     おそろしいです。

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