そこでだいぶ以前から内田樹著『私家版・ユダヤ文化論』を読み直しているが、第6回小林秀雄賞受賞作で養老孟司推薦という本ではあるが、なかなかしっくりとは頭に入ってこない。(再読中)
そこで並行して松本佐保著『熱狂する「神の国」アメリカ――大統領とキリスト教』や橋爪大三郎×大澤真幸著『ふしぎなキリスト教』を読み直しているところだ。
以前にテレビでイスラエルの現職大臣にインタビューしているのを見たとき、「どうしてイスラエルはパレスチナに侵攻するのか」というインタビューアーに対して、「この地は4000年前から我らの地だ」と答えているのを見て驚いたが、4000年前が正しいかどうかは別にして、旧約聖書に書かれている「出エジプト」や「カナンに入植」「エルサレム遷都」という紀元前1000年以上前の「約束?」が根拠だと思われた。
これでは近代の国際法や民主主義、人権主義と嚙み合わないはずだ。
せめて近代的な常識を見聞きしてきたであろうアメリカ国民が、こんな前時代的な「約束?」を超克されることを祈るばかりだ。
国際情勢を見るとき、どうしてもユダヤ教・キリスト教の理解がいる。私のように縁遠い人間にはしんどいが仕方がない。