2025年6月9日月曜日

ニッポンジャーナリズムの病

    6月4日、学術会議解体法案の廃案を求め、2020年に任命拒否された当事者の加藤陽子東大教授、小沢隆一慈恵医大名誉教授らを先頭に、多くの日本を代表するような学者や市民が参院前で座り込みをしたが、「朝日」が短信扱いの記事を掲載したのみで、大手の新聞、テレビが全く報じなかった。
 トランプの大学自治やメディアへの介入は報じても、目の前の日本の事態には委縮している。なんと怖いことだろう。
 自公政権や維新は、国家予算が支払われている学術会議や国立大学は国の方針に従うのが当然だという詭弁を弄しているが、80年以上前のこの国で、学問や報道が国家に管理された結果が日本国民やアジアを中心とする他国の国民の悲惨な殺害(戦争)を生んだという歴史に封がされてよいのだろうか。
 そのメディア(特にテレビ)がニュースの時間を大きく費やして報じているのがコメ問題であるが、コメ不足の克服や減反の見直しには触れずに、備蓄米が店に並んだ、多くの市民が殺到した、食味はあまり変わらない、などという口先大臣の提灯持ちニュースでないか。
 放出した備蓄米の補充のときに銘柄米はどうなるのか、最終判断などと言って輸入米にシフトを切るのか、アメリカからの長距離輸送に伴う大量の殺菌剤や防カビ剤は・・・ほんとうにこの国のジャーナリズムは病んでいる。
 外国特派員協会が「しんぶん赤旗」に「報道の自由賞」を授与したのは的を射ている。

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