2021年6月21日月曜日

雨に西施が

   象潟や雨に西施がねぶの花 芭蕉 があまりに有名だが、この合歓の花、実がなって枯れた鞘などが地面に落ちてくると「なるほどマメ科ねえ」と思わなくもないが、花が咲いているこの時期の大木はマメ科と言われるのが不思議な感じがする。

   それに、万葉集に、紀 郎女(きのいらつめ)の 『昼は咲き 夜は恋ひ寝()る 合歓(ねぶ)の花 君のみ見めや 戯奴(わけ)さへに見よ』とあるように古くからあったらしいが、私には、どうも日本の古典には似合わぬバタ臭いイメージがぬぐえない。というか、西施が持っていそうな羽根つきの扇のようにもなまめかしく連想してしまう。

 その種の扇は「ジュリ扇」とか「マハラジャ扇」ともいうらしい。つい先日、テレビの比較的堅い番組でそういうディスコの時代を取り上げていたので連想が膨らんだ。バブルの時代があったそうだが私の個人史には全くかすりもしなかった。 

1 件のコメント:

  1.  合歓の花は俯瞰してもクローズアップしても美しい。

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