少し紋切型の話をすると日本の労働組合のナショナルセンターのうちの大きな二つは連合と全労連で、連合は昔の同盟と総評の中の大企業労組が中心で、中学校の教科書風に言えば御用組合が多く事実、原発を推進する勢力もパワーとしては少なくない。
一方全労連は、主に元総評の中の民主的労働組合が多い。
国家公務員の労働組合は主に省庁別に組織されており、多くは国公連合や国公労連に加盟している。
多数は国公労連に結集し全労連に加盟しているが、少数は国公連合を通じて連合に加盟している。ここには省庁の中のいわゆる第二組合も参加している。
全財務労働組合は国公労働運動の中では少数派である国公連合を通じて連合に加盟している労働組合である。以上が前説(まえせつ)であるが、そういう全財務労働組合の中において民主的で闘う労働組合のために努力を傾注してきた人々も少なくないことを忘れないでおきたい。前説おわり。
7月19日、『財務局職場OB有志』18名が名を名乗って『森友疑惑、公文書改ざん糾弾!
・国民本位の財務局職場の再建を!(アピール)』を発表し、麻生財務相と近畿財務局長に送付した。
18名はいずれも地方財務局で国有財産鑑定官等の職歴を持ち、全財務労働組合の本部や地方の役員経験を持っている。
アピールでは、森友事件が、現場の生々しい声をもって首相と首相夫人が関与したために起こった事件であることを告発し、現役の職員に対して、「全体の奉仕者」として公平・公正・中立で民主的な財務行政のため努力するとともに、国民・市民と連帯して闘う労働組合の強化を訴えている。
前説を思い起こせば、この18人の勇気には頭が下がる。
そして、分野は違えど同じ公務労働のOBとして連帯のエールを送りたい。特に、官邸、財務相、本省幹部の圧力によって自ら命を絶った職員の『公務災害認定』には支援を惜しまないつもりだ。
重ねていうが、公務労働とその労働組合運動OBの良識に敬意を表したい。
18名ではないが、国公労働運動のOBたちがもっと発言・発信すれば未来が開ける気がするのだが。
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