2018年1月7日日曜日

チンチン電車

   5日に天王寺前からチンチン電車(阪堺電車上町線)に乗って堺へ向かった。
 天王寺前から阿倍野までのあべの筋は、何十年か昔の道路拡幅後も、長い間旧態どおり東に寄って(昔の道路の中央線を)走っていた線路が、去年、中央に移設されたのはニュースで知っていたが、自分の目で見たのは初めてだった。
 
 この日私は直径約30㎝の鍋を3つ抱えていたので写真を撮るどころではなかった。だから掲載の写真はネットから借用した。
 架線のためのポールがセンターポールになっており、路床が芝生になっていたのでその美しさに驚いた。車両も新しいのが増えていた。

 BSプレミアムで「世界街歩き」の番組があるが、ヨーロッパ等で「都市格」の高い街では路面電車が似合っている。
 古い路面電車も新しいトラムもそれぞれよい。
 帰りは南海高野線で帰ってきたから、それに比べての所要時間の長さは分かっているが、何もかもも速度や効率で計算するのでないチンチン電車もまたいい。

 今はワンマン運転だが、私の若い頃はきちんと車掌さんがいた。
 法円坂で働いていた頃、お酒を飲んで天王寺前から乗って、車掌さんに「宿院で降ろして」と言ってベンチに寝て帰ったこともある。

 5日は、住吉大社への初詣がまだ続いていて、この日は赤字の心配などどこのことかというような満員だった。
 だからずーっと大きな鍋を膝に抱えて座っていた。
 ここの駅には彼がいたな、ここの駅には彼女がいたな、ここは通学で降りた駅・・・などと昔のことを思い出しつつ、変容した故郷をキョロキョロ見渡しながら乗っていた。

 皆さん、時間と心に余裕のあるときは、一度チンチン電車に乗ってみてください。
 松虫、北畠、姫松等々由緒を感じさせる名前の停留所も多い。

     懐古にはチンチン電車のこの速度

3 件のコメント:

  1. 明けましておめでとうございます。この10年来、初もうでは夫婦で住吉大社へ参拝しています。行き帰りは決まって阪堺電車です。今年は、久々に息子もついてきたのですが、おみくじで「大凶」を引き当てました。今から成人式に行くと言っていますが、さて、どんな1年になるのやら。閑話休題。阪堺電車には新しい車両(写真に写っている「堺トラム」)も増えていますが、いまだに昭和3年生まれの古い電車も何両か頑張っており、超多客時の三が日はこれらの電車も総動員されています。阿倍野~松虫の間で、これらの古参電車とハルカスを絡めて撮るのが、「鉄」の間で流行っています。ということで、今年もよろしくお願いいたします。

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  2.  鉄ちゃんらしいコメントありがとうございます。
     昭和3年(1928)生れの車両と平成26年(2014)生まれのハルカスですか。なるほど。
     息子さんが成人式とのこと、これもなるほどと貴方や自分の年齢が思い知らされます。

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  3.  〇〇君、成人ですか、おめでとう!いよいよ次世代へのバトンを繋がなくては、と思う新年ですね。都市格の話ですが、車社会の邪魔になるからと大阪市や京都市が市電を廃止したことは大きな誤りだったと思います。今の大阪の経済の停滞状況と無関係ではないように思います。何事も急ぎ過ぎは良くない、チンチン電車のスピードのようにゆっくりと成長すべき(でした)でしょう。
     私も用事がなくても阪堺電車に乗りに行きます。「モ161」に出会えたら嬉しい気分になります。

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