1月25日付け朝日新聞朝刊の記事、3段抜きの見出しは「全労基署に特別チーム」「違法な長時間労働 監督強化へ」は、政府が働き方改革関連法案の成立を目指して長時間労働是正策の実効性を高めるために、この4月以降こうしたいとしている記事であった。
少し古い話で恐縮だが、社会中が公害問題で沸騰していたとき、全労基署の安全衛生担当者が「公害問題担当」に任命されたことを私は思い出した。
人員が一切増えず、既存の業務の切捨てもない状況で、正直な感想を言えば、外向けの誇大広告以外の何ものでもなかったと感じている。
言いたいことは、欧米に比べて話にならぬほど少ない人員で、災害調査等受け身の仕事はもちろん、人の命に係わる監督・指導も手が回らい状況(新名神の相次ぐ災害を想起されたい)下で、結局は今回も違法な誇大広告みたいなものにならないかと心配する。
全労働大阪基準支部のツイッターの論を借りれば、野球で守るのに8人しか選手がいないのに、「今般うちのセカンドにはショートも担当させることに決めた」から大丈夫だ、あるいは「ショート担当セカンドに任命したからより充実させた」と語っているようなものである。
「佛造って魂入れず」という格言があるが、過労死や過労自殺をなくすためには、それに必要な公務員(労働基準監督官等)は絶対に必要なのである。
与党政治家が己が悪政の責任を公務員に押し付ける「小さな政府」論は不正義な論である。
民だ公だという分断政策に乗せられて、足を引っ張り合いながらみんな一緒に貧しくなろう!と言っていてよいだろうか。
犍陀多(かんだた)ではないけれど、労働者は団結しなければ地獄に落ちる。
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