2015年9月30日水曜日

安倍や橋下を支持する気分

ネットにあった沖縄の月
  戦争法案の国会審議では安倍首相の傲慢ぶりがこれでもかというほどに明らかになったが、それでも内閣支持率は一定程度ある。
 一日たてば昨日と違うことを平気で言いまくる橋下市長の嘘放題は明らかなのに、先の東大阪市議選挙では大阪維新が相当な票をとった。
 そういう現象を支えているのはマネーゲームで所得が急増した大金持ちだけではなく、本来はそういう政治で報われていない「弱者」であり現状に強い不満と閉塞感を感じている庶民であるというところを直視しなければならないと私は思う。
 その層に共通する意識は、自分には能力があるのに社会は正当に評価してくれていないという絶望的な不満と、自分たちの払った税金に公務員や生活保護受給者や高齢者が「ただ乗り」しているのが我慢ならないという誤った「不寛容」が特徴だろう。
 「怠け者が自分の取り分を横取りしている」という強烈な被害者意識と、理論や展望があるわけではないが過去の制度を全部壊してみたらそのどさくさに何かチャンスが廻ってくるかもしれないという虚無主義・破壊願望・射幸心に心が捕まえられている。・・・という指摘を内田樹氏が6月初めの新聞紙上で述べていたが、ほんとうに同感で背筋に寒さを覚える。
 大事な点は、現代の・・貴方の・・生活の苦しさと展望の見えない閉塞感は、高齢者を始めとする「弱者」や羨ましい正規雇用労働者が「甘い汁を吸っている」からではなく、小泉内閣以来の規制緩和、官から民へ、自己責任の路線(経済学的には新自由主義、いうならば市場原理主義)こそがその元凶だということで、安倍や橋下はその路線の優等生だという説明だろう。
 マスコミは政治の課題をシバシバ与野党の党利だとか政局だとかとして報道し誘導するが、そんな皮相な記事を重ねているうちにこの国は取り返しのつかない局面に突入しないだろうか。
 情勢に絶望しているわけではないが、現状をリアルに認識しておくことも大切だと思う。
 11月22日大阪W選挙投票日に向けて、冷静な問題提起をブログで再開しようと思うが、大阪の現状を直視すれば、反維新の一点共闘に自主的自覚的に誠実に努力すること以外にないだろう。

5 件のコメント:

  1. 「東大阪」の選挙にはドウナッテイルンダの思いです。過去「山が動いた」と言われた市長さんが誕生されたり大阪の革新の砦のように思ったのですが。自、公勢力の執拗な攻撃と新たな独裁政党の「お化粧」を受け敗北したのでしょうね山はどこに行ったのでしょうか、。それにしても「長谷やん」の分析が一部の層だけしか理解されていないのが情けないです。過去タレント国会議員、知事が何百万票を集め、漫才師タレントの政治評論をTVで見て(見させられて)、「お題目」で救済されると思っている人、今度は民主主義破壊の「政党」にノセられている大阪(に限りませんが)人。「民」の字源そのものと思っています。現世ご利益(金)しか考えない人、TVにすぐノセられる人の多いご時世に、革新勢力も「ドロクソーイカナアカンノン」と違いますか。

    返信削除
  2.  偉そうなことは言えませんが、SEALDSの素晴らしいところは自主的自覚的なところだと思います。振り返ってみて少なくないOLDSはどこか経験主義というか指示待ち人間のようなところがあります。「得票率ではそんなに落としていない」というようなことではなく、一人ひとりが考え議論することが大切だと思っています。メガホンの内容も工夫が必要なのはスノウさんの指摘のとおりです。旧態依然とした発想を変えたいものです。

    返信削除
  3. 大阪市は苦労して幻想をはねのけたのですが、衛星都市で幻想がむしろ高まっているところもあってなかなか大変です。それはともかく、「現状に不満だからとりあえず壊そう」という勢力と「奪われたものを取り戻すには一致できる点で協力して臨時政府を作ろう」という勢力では、どちらが人間としてまともなのか一目瞭然だと思います。ただし、その芽はまだ始まったばかりだというのが現状だと思います。まともさとはなにかということがいよいよ一人一人の行動として問われる時代と思います。

    返信削除
  4.  弱い被害者が強い加害者の主張に賛同する・・・・世の中は複雑です。先の住民投票で勝ったから、国会前の運動が広がったから、当然選挙でも前進するというほど簡単ではないのですね。東大阪で私が見た公明党の候補者は徹底して共産党の悪口ばかりを叫んでいました。政務活動費などの不正をほんとうに質す共産党を一番恐れていたのでしょう。そういうリアルな状況を分析して対応できていたのならいいのですが。mykazekさんの「一人ひとりが問われる時代」・・そのとおりだと思います。

    返信削除
  5.  おおうそ維新の会という国政政党ができたそうな。維新の党がニセモノになったから立ち上げたそうな。そのニセモノに離党もせず居座っている議員でつくるそうな。常識人は誰も信じていないそうな。

    返信削除