2015年9月26日朝、京阪奈の地(我が家の庭)で発見した。
「ウスバチョウだ!」と思ってカメラを取りに部屋と往復して撮影した。
その後おもむろに昆虫図鑑で調べてみたところ・・・・。
図鑑で一番近い絵はエゾシロチョウだったが生息地はその名のとおり北海道という。
次に近いのがミヤマシロチョウだがこれもまたその名のとおり高山蝶。
なので3番目にそれらしいウスバアゲハ(ウスバシロチョウ)が本命のような気がする。
胸部の周りの毛が黄色いという解説がドンピシャだが図鑑よりもこの写真の方が鮮やかすぎる。(図鑑ではこれほど鮮明ではない)
そして図鑑には後ろ翅の尾状突起はないが、写真のはまるで尻尾のような微妙な感じに写っている。(そこだけならホソオチョウ)
また解説には「山に沿った明るい草地や畑」とあるが、ここ(我が家)はそんなに山沿いではない。
さらに図鑑では後ろ翅の中央寄りが相当黒くなっているが、写真は全くと言ってよいほど黒くない。
そして最大の疑問点は図鑑には「成虫の出現期」が4~6月となっているところ。今は9月下旬。
だとしたら、実は図鑑にない新種発見なのか、図鑑の解説の訂正を要する発見なのか。誰か教えてください。
なお、他の本では「幼虫(幼い蝶?)は石の上で日向ぼっこをする」とあったが、最初の発見時はほんとうにそういう状態だった。
なので「死にかけているのか」と思って手に止まらせてもじっとしていて、紫蘇の葉に乗せて写真を撮り直した。
だから、そもそも紫蘇の花の蜜を吸いに来ていたのを発見したわけではない。
さらに暖かいテーブルに止まらせ、望遠レンズを広角レンズに換えようとしているうちに飛び去ってしまった。あ~あ。
27日早朝追記
この記事をFBで、著名な昆虫博士谷幸三先生に尋ねたところ次のような返事をいただいた。
【チョウ目の蛾の仲間です。一般で言うチョウではありません。これから桜の木の近くで良く見られます。マダラガ科のウスバツバメです。幼虫はウメ・サクラ・アンズ等の葉を食べます。蛾ですが昼間によるやかに飛びます。チョウの図鑑を見てもでてきません。普通種です。幼虫は5月から6月に見られます。】
なな、なんと! 蛾!
早速、ポプラ社の「大図鑑」をめくってみたが載っていない。
が、ネット社会の成熟は素晴らしい。ネットではすぐに確認できた。まちがいない。
写真がドンピシャだし、見つけたのはハナモモの下だった。
第一印象は「蛾かな?」だったので結構いい線をいっていたのかもしれないが、その美しさにてっきり蝶だと信じ込んできた。
ネットの解説にも、「秋に一度だけ現れる優美な蛾」だとか「上品な蛾」という言葉が連ねられているがほんとうにそんな感じ。「関西に多い」というのも納得。関東の昆虫少年は羨ましがるらしい。
谷先生ありがとうございました。
これまでの私の蛾と蝶の見分け方は触れるか、触れないか、というはなはだ、原始的な、個人的な判断基準でしたが、改めて昆虫の多用さに驚かされました。
返信削除今朝の「毎日」に、平城宮跡に希少鳥類という記事があります。コアジサシなど52種が飛来しているのを確認したようですが、以前仰っていたように、開発を危惧し野鳥の会が国に配慮を要望しているという内容でした。
この写真を見て「蛾」とは信じられません。
返信削除「美しいのが蝶、気色悪いのが蛾」だという素朴な基準からいうとどう見ても蝶ですよね。並み居る蝶よりもよほど美しい。
返信削除ウスバスズメ(薄羽雀蛾)、これからファンになります。