めぐりあひて 見しやそれとも わかぬまに 雲がくれにし 夜半の月かな
【そのように、久しぶりに逢ったのが、あなたかどうかもはっきりしないうちに、あわただしく帰ってしまわれたことよ】
十五夜の出具合によって作物や漁の豊凶を占った古人の気持ちはよく判る。
占いながらも、力を込めて月に願いをかけたことだろう。
なら、今年のこの微妙な雲がくれの状況ははどうだろう、満つれば欠けるとの言葉もあるから、非常にほどほどで善い未来を暗示したと理解したい。
今年は老夫婦二人だけなので、数多い月見団子を飾るのは持て余すから、鶴屋八幡の月見餅、月の兎、ススキの饅頭だけにした。
鶴屋八幡の月見餅(月見団子)は左右に白い団子が出ている馴染の形でなく、団子全体に漉し餡が捲かれていた。
デパートの店員に「この形の謂われは何ですか?」と聞いてみたが当然のとおり「解らない」ということだった。
単純に理解すれば、芋名月の里芋に似せたものと想像できる。
すべて甘すぎることがなく上品な味だった。結構でした。
お月さま、ほどほどの未来をお願いします。
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