エゴノキが満開。下向きの白い清楚な花、花、花。
大伴家持が万葉集で「知左(ちさ)の花」と詠っているが、私は10数年前までエゴノキを知らなかった。
庭に植えたが見事に枯らしてしまい、リベンジで植えた小さな木がいま予想以上に根付いてくれた。
こんなに大きくなるのだったら、もっと建物から話すべきだったと、己が読みの甘さを反省している。
学名が Styrax japonica で、storax は「安息香」が語源とある。
別の本には「微香」ともあるが、この著者は誰かの文を孫引きしたに違いない。
なにが微香か、ム、ム、ムとくるほど強烈なむせ返る蜜の匂いで、「芳香」をはるかに通り越している。
秋には鈴なりの実をヤマガラが食べにくるが、エゴノキの語源と言われる「えぐ味」は感じないらしい。自然界は不思議だらけである。
母の日と父の日のプレゼントを息子ファミリーから貰った。
外出中に届けられていた。
ドイツの燻製ビールは妻も喜んだが、一緒にブリキ製の「蚊遣り」があったのは、どういう洒落なんだろうかと妻と首を捻っている。
私からは入院中の義母に造花の花かごをプレゼントした。
喜んでいるのかどうかも判らなかったが、後で妻から「ちょっと別のところに置いたら探し始めて、喜んでいるんだ」と聞いた。
「骨折・入院というのが高齢者には一番よくない」とは十分すぎるほど知っていた知識であったが、これほど劇的に老化が進むとは思わなかった。
予測はつかないが、この老化が精神の安寧に繋がればいいと思う。
近頃の夫婦の合い言葉は、「塞翁が馬」「塞翁が馬」である。
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