2015年5月17日日曜日

屋根に鮑の意味

  近頃では鶏小屋も見なくなったが、私の小さい頃にはあちこちで鶏を飼っていたから鶏小屋が珍しくなかった。
 そして、その鶏小屋には必ずといってよいほど鮑(あわび)の貝殻が吊るされていて、「狐が来んように」「イタチが来んように」・・・と言われていたが、実際にはあちこちで被害があったからその効果がどれほどのものであったかは判らない。
 こういう話題も今は昔で、私自身長い間忘れていた。
 
 某月某日、奈良の名勝・依水園を覗いた折に、茅葺屋根に鮑がいっぱい光っていたので驚いた。
 「あれは何ですか?」と窓口の方に尋ねたら、「鳥除けです」とのこと。
 私は初見でもちろん初耳であったが、秋の田のキラキラテープやCDディスクが舞っているお馴染みの風景のルーツと思われる。
 ネットでは、海の貝で「水」同様火事除けのマジナイ説などもあったが、鳥除け説の方が王道のような気がする。
 それにしても、私は初見だった。世の中知らないことばかりだ。
 鳥も動物も非常に賢いから効果のほどは疑わしいが・・・、
 茅葺屋根に鮑・・・・いい景色である。
 寄り道の話だが、依水園の隣の吉城園では今頃モリアオガエルの産卵が見られる時期である。
 この界隈は現実政治の困難を忘れさせる空気に満たされている。
 こういうものを文化というのだろうと思う。

 実を言うと小さい頃は、鶏小屋の持ち主が「や~い、鮑を食べたんだぞ~」と自慢してぶら下げているのだと思っていた。(なんとも推論が卑しい~)

 さて、私の一連の「大阪市廃止反対キャンペーン」も、屋根の上の一枚の貝殻程度の役には立っただろうか。
 耳障りな鵺(ぬえ)の声に「シッシッ」という程度だったにせよ。
 一連の記事にお付き合いいただき感謝、感謝。

2 件のコメント:

  1.  私の地方では、鶏小屋に貝殻(鮑も含む)が定番でした。理由は、鶏のえさに貝殻を混ぜて食べさせ、殻の丈夫な卵を産ますことです。長谷やんがこれ程「大阪市廃止反対キャンペーン」のために、理論整然とした鮑を世の中にぶち込んだのですから、堺市長選挙の結果と同様な「立派な卵が生まれる」結論が出ること間違いなしです。

    返信削除
  2.  卵の殻というと近頃の殻はある意味丈夫である意味割りやすく、欠片が生じたりしにくくなっているように実感しています。きっとものすごい研究と改良の作業があったのでしょう。もちろんそんな養鶏場には鮑がぶら下がったりしていないでしょうが。
     大阪市を廃止するいわゆる都構想ですが、侮れないと思っています。
     かつての大阪市政は一貫して野党であった共産党が厳しく批判してきたような同和行政の歪みや開発主義や市役所のサービスの悪さがありました。だから大いに的外れではありますが「何か変えてほしい」という世論はあります。
     そして在阪テレビ局を中心としたマスコミが大いに煽り、ワンフレーズで改革派と守旧派=利権派を描き出しています。国鉄民営化、小選挙区制、郵政改革を思い出してみてください。政治の世界では局面局面では理性や正義が勝つことは多くありません。
     読者の皆様、住民投票は本日も活動が可能ですから、大阪市内のお知り合いの方に訴えかけをお願いします。

    返信削除