中原徹氏といえば橋下徹氏のご友人で、橋下氏が知事時代に府立高校の校長になったが、公教育の人事がこのように決められたことは「李下に冠を正さず」ではないが、もっとも教育と縁遠いものだったと私は思う。
就任した中原氏は、府立高校の卒業式の君が代で教員の口元を監視し、それを橋下大阪市長に連絡(報告)し、結果として教員を処分したが、それが橋下氏らの覚えをめでたくし、大阪府教育長にご栄転になった方である。
その後、教育委員や教育委員会職員への「職権などを背景に人格と尊厳を侵害する」ハラスメントが明るみに出、第三者委員会が「職責として不適切」と断じたため、この3月11日に教育長を辞任表明した。
その中原氏が5月1日付けで再就職されたのだが、その就職先がパチスロ・ゲーム大手のセガサミーという会社の上席執行役員、グループの法務担当だという。
誰がどういう企業に再就職しようが法的には問題はないが、橋下氏の絶叫する「都構想」の目玉が『カジノ』であることを思うと、彼が校長になったこと、府の教育長になったこと、そういうことを橋下氏と松井氏がしてきたことの本質がすっかり見えるように私は思う。
橋下氏は「都構想で大阪を変える」と絶叫するが、彼がしてきたこと、しようとしていることがここに現れていないか。
誰でも脛に一つや二つの傷を持っていて当然だし、第一次産業・第二次産業以外を虚業だというのではもちろんないが、しかし、公権力に携わる人々にはそれなりのモラルが求められておかしくないように私は思っている。
「都構想」は、結局、言葉巧みに「悪いようにはせんから、ここに実印を押せ」というようなものだろう。
蓋を開けてみれば、政令指定都市・大阪市の解体、弱体化だけが残って、被害者訴訟をしようにもそのときには相手がいなくなっているというのは、多くの悪徳商法事件で経験済みのことなのだ。
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