私がリタイヤする前は中間管理職であった。というほどのモノではなく、よく言われる「名ばかり管理職」であった。
それでも、組織を動かす、組織で仕事をする経験は、できたこともできなかったことも含めていろいろ勉強させていただいた。
さて、大阪市長・橋下氏は「大阪市の行政なんて公務員がするんですよ。政治家が全部判るわけないですよ」というが、文字でいえば私はそのとおりだと思う。ただ彼は、外面のよい成果は「僕の手柄」、困難な課題は行政体制と公務員のせいにしているところが卑怯である。
大阪市の担う膨大な守備範囲を市長が全て差配するのは不可能だし、同じ意味では、5つの特別区長であっても同様で、いわんや府知事(注:都知事でない)ではなおさらだ。
であれば市長たる組織の管理者は何をすべきなのか。政治家のそれではなく、組織の管理者という側面からそれを考えるのも重要なことである。
例えば、新聞ダネになるような明らかな失敗事案が発生したとしよう。
「私の着任前からいた職員はなっていない」と先ず自分の責任でないと言う。
そして、「状況を報告しろ」を連発の上にも連発する。
早々に現場と直接の上司あたりを見せしめのように処分する。
こんな管理者がいたらどうだろう。
早い話が、現場の本音でいえば今後は失敗事案が見つからないよう隠ぺいしようとする。
そして、「いらんことをして失敗しないよう」、組織の力は内向きになり弱体化する。
なら何が正しいか。結局は現場感覚に寄り添い、失敗を明らかにして克服する努力を称賛する風通しのよい職場づくりに尽きると私は思う。
これは暴論でも何でもなく、組織論、組織の危機管理論の鉄則である。
それが解っていない人は管理職失格だろうと私は信じている。
だから私は言うのである。「橋下氏は器でない」と。
宮仕えを経験した多くの勤労者及びそのOBには私の「橋下氏は器でない」との指摘に納得いただけると思う。
返信削除維新の党は国民の血税から政党交付金を受け取り、あのタレント橋下氏の芝居がかったCM等のキャンペーンを張っている。
維新の平成27年分政党交付金は26億6478万3千円(26万円ではない。26億)である。
私の指摘に同意していただけるなら、こんな不正義を止めさせるために声を拡散願いたい。