2026年3月8日日曜日

若ごぼうは早春の味

    三寒四温という言葉は本来は冬の言葉であるが実際には春がよく似合う。
 もうひな祭りも終わったというのにけっこう風が冷たい3月8日である。
 先日、大いに春の季節感を味わおうとして、「八尾の若ごぼう」を食べた。
    持っている山野草の本にはフキやミョウガやシソまで載っているのに若ごぼうはない。山野草からもマイナー扱いされていて、中途半端に可哀相である。
 本では、早春のこの種の野菜はほとんどすべてについて「アクを抜いて・・」と教示されているが、アクがきれいに抜けると面白くもなんともない。まあ、人間といっしょである。
 
 3月6日に書いたが、オルテガのいう否定的な意味での大衆とは、みずからを、特別な理由によって――よいとも悪いとも――評価しようとせず、自分が〈みんなと同じ〉だと感ずることに、いっこうに苦痛を覚えず、他人と自分が同一であると感じてかえっていい気持になる、そのような人々全部である。

 そのような人々は若ごぼうを味わう必要はない。

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