国連総会は7日、国連人権理事会におけるロシアのメンバー資格を停止する決議を採択した。これ自体はすごいことだ。
ただ、気分的には賛成93か国、反対24カ国、棄権58か国という、反対や棄権の数に気分が萎えるというのも嘘ではない。
ただ、気分的には賛成93か国、反対24カ国、棄権58か国という、反対や棄権の数に気分が萎えるというのも嘘ではない。
いきおい、国連は所詮五大戦勝国(アメリカ、イギリス、フランス、中国、ロシア)(安保理常任理事国)のものだったと嫌味の一つも言いたくなったりする。
しかし少し冷静に見れば、棄権58か国の中には経済的に辛い国も多いに違いない。
それよりも、3月2日の国連総会での「ロシアの侵略を国連憲章違反」とした決議は、141か国の賛成で採択されたが、これは、ソ連のアフガン、アメリカのグレナダ、リビア、パナマ、ロシアのクリミアという過去5回の賛成票を上回る史上最高の賛成票だった。
そういう歴史の大きな流れを確信にして、「国連なんてそんなもんや」的な冷笑で何か核心を突いた評論をしたような気になるのでなく、あるいは「所詮は核だ。敵の中枢を先制攻撃だ」的な単細胞に乗るのでなく、国際世論高揚と経済制裁とウクライナ支援を理性的に追求すべきだろう。
なお、ウクライナの対抗も所詮は人殺しにならないかという議論もあるかもしれないが、独立国家の自衛権は当然に認められており、現憲法下の日本も例外ではないというのが冷静な憲法学の定説だろうと私は考えている。
腐っても鯛、腐っても国連と今の世を生き抜くのがリアリストだと思う。
0 件のコメント:
コメントを投稿