孫に「ギャンブル依存症とアルコール中毒のただの爺さんで死んでいくのか」と尋ねられる主人公は他人ごととは思えなかった。
絶望の中で終わるわけでもなく、ハッピーエンドとまでも言えない「現代」は、非常にリアリティーがあった。そして約50年前の「過去」の活動屋たちの元気も生意気もどこかで自分の「過去」と共鳴した。世界は違うが同じような空気を吸いながら同じような時代を生きていたように思う。
コミックが原作の多くの楽しい映画で育ってきた若者にはこの共鳴感は無理だろうなあ。このダメ爺さんに共鳴できるにはそれなりの人生経験がいる。
私には見事な現代劇に見えた。
0 件のコメント:
コメントを投稿