2021年8月25日水曜日

精霊流し

   放送用語に一家言のあるABCラジオの浦川泰幸アナが言っていたと言って「精霊流し」を「しょうろうながし」と読むのは間違いで、正しくは「「しょうりょう」か「しょうれい」らしいと妻が言った。その誤読はグレープ(さだまさし)の「精霊流し」という題名と歌詞に由来するという。さだまさしは「しょうろうながし」と歌っているらしい。

 まあ普通には、愛用している三省堂『年中行事事典』は「しょうりょうながし」だし、広辞苑や新潮日本語漢字辞典も「しょうりょう」となっている。特段に文句はない。

 しかし、京都や他の少なくない地方では「おしょらいさん」とか「おしょうらい」とも言っているから、こういう古い伝統行事はその地で言い慣わされてきた言葉に誤りや誤読をいうのはおかしいと思う。長崎にテーマをとった「精霊流し」は「しょうろうながし」でよいではないか。

 さて、昭和30年代ぐらいまでは堺の旧市街でもお盆の飾り物や経木(卒塔婆?)を市(いち)小学校近くのお寺に持って行って川に流してもらっていた。堺の旧市は海沿いだからそれはすぐに海に出て、それ以降大浜の海水浴場には残骸?が流れ着いた。それは、夏休みも終わり、海遊びをあきらめて残っている宿題に係れという子どもたちへのシグナルでもあった。

 もちろん今ではこういうものを川から海へは流していないだろう。だが、近頃は瀬戸内海の水が澄みすぎて魚介にダメージを与えているというニュースがあったから、だからといっていろんなものを流していいとは言わないが、そういう思い出が懐かしく感じる歳になった。

 TOさん、お見舞いありがとうございます。股関節を痛められているとか、ご自愛ください。

 ボケ防止精霊流しの回想法

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