2019年11月22日金曜日

素粒子はモノの基

 近頃のマスメディアの凋落ぶりは言うまでもない。「NHK朝ドラだけは平和主義」という川柳もあった。新聞も似たり寄ったりのところがあるが、朝日新聞夕刊の題字のすぐ下のコラム『素粒子』は山椒のような働きをかろうじて守っている。
 素粒子とは、物質を構成する最小単位のものであるが、それをモノに育てる気概が朝日新聞には必要だ。『素粒子』をイチジクの葉っぱにしていてはならない。
 応援歌のつもりで最近の「桜を見る会」関連の『素粒子』を紹介する。

 12日 いかにもありそうな、さもしい話。「桜を見る会」に首相の後援会員が大挙出席!?「首相動静」には6年前から毎年、前夜にホテル宴会場で後援会と懇親との記載あり。

 13日 「さすが安倍政権」3題。その1 世耕参院幹事長はサイトから関連記事を削除。その2 内閣府は招待者名簿を「遅滞なく廃棄した」。その3 国対は野党の首相への質疑要求を拒む。「桜を見る会」も、逃げの一手。

 14日 記録も記憶も「なかった」ことにする政権だから。「桜を見る会」も隠蔽するって。
 「私の判断」と首相。「私のせい」の誤りでしょ。日本語は正確に。責任は明確に。

 16日 吉本興業社長は5時間、韓国法相候補は11時間。首相は20分間、立ったままで、これで幕引きと言わんばかりに。
 国会の行政監視機能の出番だ。傷ついた信頼を取り戻したいなら、首相も自ら進んで国会質疑に応じてはどうか。
 山高きが故に貴からず。19日、歴代最長の通算在任日数に並ぶ首相だが。お祝いは、説明責任を果たしてからね。

 18日 「桜を見る会」の問題が暴いたもの。それは、モリカケ疑惑で学んだはずの教訓を、すっかり忘れた首相の姿だ。

 19日 通算2886日、安倍首相の在任が歴代最長に並んだ。
 憲法を、民主主義を、歴史をこれほど侮る政権はない。
 違憲の疑いが濃い安保法制を強行▽憲法にもとづく国会召集要求を拒否▽「辺野古NO」の沖縄の民意を無視▽公文書の改ざん、廃棄・・・。
 公私混同の疑惑も長命政権のひとつの帰結だろう。短命続きも厄介だが、権力は長けりゃいいってもんじゃんない。

 20日 親の背を見て子は育つ。首相の地元市議も知人らを「ご招待」。私物化される「桜を見る会」、首相をお手本に。

 21日 やはりウソだった。「関与していない」はずが、首相自身のみならず妻昭恵氏までが招待者選びに関与していた。
 なぜウソをつくのか。一問一答形式の委員会審議を逃げ回るのか。隠したい暗部の存在を疑われても仕方がない。
 野党はナメられている。追求し切れまいと。国民もタカをくくられている。時間を稼いでいればいずれ忘れると。

 【写真は、わが家の庭をそのまま2階から撮影】

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