副総理の「迷言」の間違いでないのかという疑問もあるだろうが「名言」である。麻生副総理は実感を込めて社会の現実を寿いだのだ。
24日新潟県新発田市で、知事選挙で与党系候補が当選した要因の一つに30歳代前半までの支持があったとの認識を示し、「10代、20代、30代前半、一番新聞を読まない世代だ。新聞を読まない人たちは全部自民党(支持)だ」と公言した。私は大筋においてそれは嘘ではないと思う。故に名言と言う。
「反知性主義的態度は効率主義や成果主義と相性がよい」とは映画作家想田和弘氏の言葉である。
知性とは、事実を知りたい、その奥の真実を知りたいという欲求と想像力の結果だろう。それには少々の努力と時間がいる。
若者からそういう欲求や想像力を奪った基礎には効率主義や成果主義があると思う。そして言いたいことは、それは企業の中だけでなく、親は子に「学歴社会に落ちこぼれる悲惨」を説き、学校の先生はストレートに試験勉強を強いてきたところから始まっている。そのどちらもが子どもたちへの「善意」に発していることに難しさがある。
「悪貨は良貨を駆逐する」とのグレシャムの法則は、転義的に社会状況の評論・溜息に引用されるが、そこに秘められた一面の真実を私は否定しない。
それは橋下徹がまき散らした大阪維新の「反知性主義」を嫌というほど見てきた実感でもある。
馬鹿にしてはいけない。悪貨はパワーを発揮する。
そういう現実を見据えるならば、リベラルといわれる人々は「メッセージの伝え方」についてもっともっと反省し熟慮しなければならないように思う。
SNSでもよい、ミニコミ紙でもよい、パレードでも・・・、
批判は得意だが提案はしない、ダンドリもしないでは、訳知り顔で時代を嘆いてみても何も始まらない。ましてや「近頃の若いものは・・」など本末転倒だ。
だらしないのは伝えきれていない大人でないのか。
ついては初心にかえってミニコミ紙の編集に知恵を絞りましょうか。
全日の病院出口や夏の空
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