キャッチコピーは「たとえ昨日がどんなでも、明日はきっとえぇ日になる」というのだが、見終わって「そうやそうや」という気にはならなかった。
1970年代の大阪を駆け抜けてきた者として、懐かしさにコーティングされた現代史として見ごたえはあったが、「悲劇なんか喜劇なんかはっきりセイ」というか、あとは観客が考えて!と投げつけられた、そういう意味ではちょっとしんどい映画だった。
駄作では決してないと思う。
公開されたばかりだからストーリーをバラすのは止めておくが、間口の広い映画である。
豊中あたりで大阪航空局の土地から立ち退きを迫られる。
あとは公園になる。
イジメのこと、北のこと、南のこと・・・。
あまりに現代と直結している。
「あの映画のキャッチコピーは見事やったなあ」そう言える時が遠からず来てほしい。
シネコンは朝の9時から老朗男女でいっぱいだ。焼肉ドラゴンは空いていたから万引き家族だろうか。切符売り場は長蛇の列だ。「情報弱者」といわれている。私はネットでリザーブしてあるので機械でちょちょいのちょいだ。そして70年代の世界を観た。その格差。それ自体を嘆いても生産的ではない。
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