2017年7月2日日曜日

夏越の祓

   実母がいた頃は、実母が本気で形代(かたしろ)(紙製の人形・ひとがた)に息を吹きかけたりしているのが嫌だったが、近頃私は、日本列島の各地で伝えられてきた民俗行事の伝承として、それを真似て見たりしている。(孫のお腹のところに自家製の形代めいたものを置いてみた)

 子どもたちには「願いごとの箇所を形代でなでると叶う」と教えるのでなく、「神社神道には、願いごとの箇所を形代でなでると病気平癒等の願いが叶うという信仰の所作と習わしがあった」と教えている。

   孫の凜ちゃんは体が弱いから春日大社の本格的な夏越の祓(なごしのはらえ)などは見学もしんどいので、病院の帰りに、6月30日には特に行事のない大和一宮・率川(いさがわ)神社に寄ってきた。6月30日の夏越の祓の行事は本社である大神神社で行われる。

   ただ、ここは「特に行事がない」といっても、「ないのにもほどがある」というほどの静けさであったから、わがファミリーは、思いっきり大きな声で、〽水無月の~夏越の祓する人は~千歳(ちとせ)の命延ぶというなり~(拾遺集、詠み人知らず)と百人一首様に詠いながら茅の輪を潜った。
 凜ちゃんは、いつもの遊びの要領で鈴を振り鳴らしたが、お祓いの幣(ぬさ)は思いっきり拒否をした。

 この日は、いつもの吉城園でモリアオガエルのケケケケと鳴く姿を撮影した。
 小さいながらも喉を膨らませて、一人前の姿だった。膨らんだ喉が可愛くないだろうか。
   写真家としては満足、満足。

   池の中のオタマジャクシにも足が生えてきた。
 ただ、子蛙は見つけられなかった。

 例によって国際親善をした。
 この日の観光客もJYAは言いにくそうだったが、何回か私が強調したので、OTAMAJYAKUSI と言えた。
   モリアオガエルをBeautiful! と言ってくれたのは自分が褒められたようで嬉しかった。

  和歌(うた)が合う梅雨の晴れ間の茅の輪かな

  半夏生(はんげしょう)主役はモロッコ産とあり

2 件のコメント:

  1.  半夏生の行事は、元々商家であったわが家では何もしていなかった。
     当然「蛸の脚のように稲の根がしっかり張るように」という行事食もなかった。
     しかし、あまりに人工的な生活スタイルが超スピードで過ぎ去っていく現代、しばし七十二候を楽しんで行事食でそれを実感するのも悪くない。で、大手スーパーのキャンペーンに踊らされて喜んでいる。

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  2.  キャンペーンセールの蛸はモロッコ産である。

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