2016年9月7日水曜日

山木枯槁(さんぼくここう)

   朝日新聞8月27日付け夕刊が「ナラ枯れ」を大きく報じていた。
 私は月に一度程度、生駒市にある病院に向かって第二阪奈道路を西進するが、正面の生駒山東麓は初夏であっても黄葉に似た景色を映し出している。手前の矢田丘陵も同様で、ブナ科の大木が次々に枯れていっている。

 わが家に近い奈良市北部の歴史的風土保存区域ならやま大通りも同様で、遂には我が庭の主木であったヨーロッパブナも昨年枯れてしまった。
 今年には、家の前のケヤキの街路樹(数本)にもテッポウムシらしき虫が侵入した。木の根元に大量のオガクズがたまっているので100%間違いない。
 カシノナガキクイムシではなさそうだが危険信号だ。
 朝日の記事ではないが、自治体も〝お手上げ"の状態に見える。

 さて、安倍内閣の暴走は目に余る。
 内戦状態の南スーダンに派遣している自衛隊員には新安保法に基づいて銃撃に出ていくことを命じることにしている。
 オバマ米大統領の核先制不使用宣言には反対している。
 フクシマの汚染水さえ止められていないのにコントロールできていると大嘘をついて、各地で原発を再稼働させている。
 国民の財産である年金積立金は、金融操作のために10兆円をドブに捨てた。
 異議を申し立てる国民は〝テロ共謀罪"でしょっ引くつもりだ。
 29日の朝日歌壇に
 核兵器絶対悪の筈なれど必要悪と囁く声が (筑紫野市)二宮正博 とあったが同感だ。

 で、このブログでも度々書いてきたが、奈良の春日大社に春日権現験記という絵巻物が伝わっている。
 それによると、春日の神様は世の乱れが気に入らなくなると、そのことを人々に知らせるために春日山の樹々を枯れさせ、天の城に帰って行かれる。これを山木枯槁という。
 安倍政治の実態を素直に見るならば、春日の神のお怒りはもっともだと思う。

  なら枯れは世の乱れへの警鐘とおもんばかった先人の知恵

5 件のコメント:

  1. 昨夕の4チャンネル「Voice」でもナラ枯れを特集していました。木を切らなくなったので「カシナガ」の好む大きさの木が一斉にやられるのだという事でした。日本の建築資材としての樹木が枯渇し、外材に頼る様になったのはいつの頃からでしたっけ。農業もさることながら林業行政の後退が目立つように思います。

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  2.  ドングリの木などですから建築資材ではないのでしょうね。薪(たきぎ)を採らなくなってから里山が荒れたと言われてます。だからといって皆で薪(まき)でご飯を炊きましょうにはならないでしょうから難しいです。自然のサイクルの一局面を見ているだけかもしれません。う~む。

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  3. 今、山小屋の周辺ではドングリが青いままバラバラと音を立てて落ちてきます。何か異変でしょうか。

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  4.  ナラ枯れは初夏に起るようです。葉っぱがいっぺんに枯れます。ドングリの葉っぱが普通に繁っていればナラ枯れの兆候ではないのではないでしょうか。青いままバラバラと落ちてくる理由は知りません。果物などでは自然摘果もありますが・・・・。

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  5. 自然摘果ですか成程。有難うございました。

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