2023年10月13日金曜日

萩の花

   秋の七草のうちの一つ萩の花が東大寺の大仏殿境内にたくさん咲いていた。
 白花もあったが赤い方が萩らしい。
 萩は風情もあって好もしいが、よほど広い庭でないと土地を占拠されてしまう。
 だから、お寺などに見に行くのに限る。
 
 先日ニュースで大阪ミナミの路上の植木鉢を大阪市が工事をするために強制撤去したことが報じられていた。
 植木鉢だけでもひとつ1万円としても合計100万円はかかっているから前のラブホテルが置いたに違いないが「知らない」というので強制撤去したらしい。

 このニュース自体はそんなものだが、その報道の中で「道路の不法占拠だ」的なコメントを繰り返していたのは如何なものか。
 大阪市内などでも玄関わきに植木鉢が置かれている風景はザラにある。ほとんどは通行の邪魔などにはなっていない。
 江戸期に来日した外国人はそういう風景を見て、日本人、日本文化の穏やかさに感心している。
 そういう精神でコメントしてもらいたいものだ。

   さて萩の花に似て非なるものにヌスビトハギがある。
 名前の由来は、果実が泥棒の足跡に似ているからという。牧野富太郎博士によると、古来の泥棒は足音を立てないように、足裏の外側だけを地面に着けて歩いたとのことで、その時の足跡に似ているかららしい。
 また、フジカンゾウの別名がヌスビトノアシであることからの類推という説もある。

   私などは、盗人が気づかないうちにその種子が人に取り付くので、しらを切った盗人に「え~い 神妙に致せ その種が動かぬ証拠じゃ」と桜吹雪の片肌を脱いだような気がしたが・・・ネットに「そういう説もある」という文言を見つけて少し気分を良くした。

 少し近くを通っただけで写真のような失敗をした。

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