2023年1月28日土曜日

地味な山焼き

   若草山の山焼きだったが、午後遅くまで雪が降っていたから非常に地味な山焼きだった。
 写真はわが家から遠くないショッピングモールの屋上から望遠で撮ったもの。

 山焼きの由来は東大寺と興福寺の領地争いという俗説が流布されているが、全く真実ではないと両寺の僧侶は言っている。

 奈良県のHPなどでは次の通り述べられている。
 🔳 若草山三重目の頂上には、鶯塚古墳(うぐいすづかこふん)という前方後円の巨大なお墓があります。
 その昔、このお墓から幽霊が出て人々を恐がらせるけれど山を焼くと幽霊が出なくなるらしい、また翌年1月頃までに山を焼かないと良くなければ、なにか望ましくないことが起こるらしい、などの迷信が長く続き、この山を通る人が勝手に火をつけるようになったといわれています。
 これにより東大寺境内に火が迫る事件が再三起こり、173812月に、奈良奉行所は若草山に放火禁止の立て札を立てました。しかし、その後も誰ともわからないまま放火は続き、近隣の寺や神社へ火が燃え広がるなど危険が絶えなかったため、江戸時代末期頃には若草山に隣接する東大寺・興福寺と奈良奉行所が立ち会って山を焼くようになりました。
 このように山焼きの起こりは、山上古墳の鶯塚に葬る霊魂を鎮めるための祭礼というべきものであり、供養のためでもあったといえます。🔳

 今年もコロナ下で限定的な開催だった。コロナが収束したら一見の価値はある。東大寺、興福寺、春日大社、それに大峰山の山伏が揃って行われる伝統行事は中世にタイムスリップする。

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