2023年1月21日土曜日

エイサーのルーツ

   沖縄のエイサーは、ほんとうの意味での踊りで、京の送り火のように先祖の霊を送り出す踊りだと言われている。

 同趣旨のものとしては、京には、先にあげた大文字などの送り火の外に、六斎念仏(念仏踊り)がある。
 2022年11月30日、そういう念仏踊りを含むカテゴリーで風流踊りがユネスコの無形文化遺産に登録された。
 それらは、立派な文化であるとともに災厄を祓い安寧を願う行事でもある。

 京都京阪三条の駅前に『だん王法林寺』がある。大きな門柱で誰もが目にする。浄土宗のお寺であるが、京都には有名な観光寺院?が多いので私はただ通り過ぎていた。

 さて、世界における16世紀最大の戦争であった秀吉による文禄・慶長の役は慶長3年(1598年)秀吉の死によって終了したが、それは朝鮮はおろか明国までをも征服しようとするものだった。
 そういう時代1603年(慶長8年)に袋中(たいちゅう)上人は明に向けて出港するが、秀吉の侵略戦争の影響で上陸を許されず、結局、琉球に漂着。
 以後3年間布教に努め、尚寧王らを帰依させ、京に戻って檀王法林寺を創建した。
 その間に伝えた念仏踊りがエイサーの源流とされている。

 そういう歴史もあって、檀王法林寺の信ケ原(しがはら)住職は今も沖縄との交流、沖縄の平和について度々熱く語られている。

 1月13日、トークキャラバンで京都を訪れたデニー沖縄県知事は同寺を訪問し、尚寧王から贈られた家具などを鑑賞され、同住職に「美(ちゅ)ら島沖縄大使」の認証書を手渡されたと京都民報が報じている。
 なお、祇園祭黒住山の前かけは、尚寧王から袋中上人に贈られた琉球の官服を直したものであるという。

 こんど京都に行ったときには是非とも参詣したいお寺である。

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