2022年4月7日木曜日

盗泉の水

   百田尚樹氏が「中国文化は日本人に合わないから漢文の授業を廃止せよ」と宣っておられるが、なるほど政権応援団の皆様は「坊主憎けりゃ袈裟まで」らしい。そして、応援団も応援団なら神輿も神輿で、岸田首相は「サハリンの天然ガス開発事業は継続する」と公言された。

 ウクライナでロシア軍による大量虐殺が明白になって世界中が対ロ追加制裁を議論している最中である。リトアニアなどはロシアの天然ガス輸入完全停止に踏み切ったというのに。プーチンがいわゆる西側の足下を見下すはずである。

   こういう二股の裏切りは中東やクリミヤの際に安倍元首相が道を踏み外しているから岸田首相も後ろめたい気もないのだろう。それとも、漢文嫌いの故だろうか。

 中国山東省泗水県に「盗泉」という名の泉があったが、孔子はその名を嫌って「渇しても盗泉の水を飲まず、熱けれど悪木(悪い名の木)の陰に息(いと)わず」としたとの故事(文選・陸機・猛虎行)による。

 国境を越えた経済活動の現代、経済制裁が一定の返り血を浴びるのは自明である。社会生活や精神生活のメートル原器に経済の基準を置くのは間違っている。新自由主義というのはそういう面でも社会を腐敗させるものであろう。

 お口直しに、端午の節句一月前の写真をちょっと・・・。

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