2022年3月29日火曜日

カラスの勝手

   烏合の衆という言葉がある(後漢書)が、誰がどんな観察結果から導いた言葉だろうか。私の観察からすると彼らカラスの集団は決して烏合の衆ではない。ゴミステーションにネットからはみ出したゴミがあると、独り占めせずに仲間に教えてやっている。その友情というか連帯感は人間以上の精神のように見える。事実、鳥の中では際立って賢い鳥でもある。

 その「餌があるぞー」の鳴き声を室内で聞くと私は外へ跳んで行ってカラスを追っ払う。今のところ私が勝っているが、カラスは敵対者の顏を覚えるというから、復讐には注意しなければならない。

 昔、東京のど真ん中の飯田橋で子育て中のカラスが下を通る人間を無差別攻撃したことがあり、私も頭上すれすれに威嚇されたことがあった。

 そんな凶暴さにプラスして、悪声といい、雑食性といい、その黒い色といい、田畑の果物や野菜などを荒らすことなどもあり、カラスは一般的には好かれないし、さらには不吉な鳥と言われたりする。

 そのカラスがわが家の近くの電柱に巣を作ってこの間から子育てをしているようだ。実害はないようなので自治体も注意を標記しているだけだ。

 その電柱の下は歩道だし、片面は各家庭の裏(擁壁)になっており人間の出入りはなく、さらに一区画は空き地である。そして真下のお宅は数か月前にご夫婦が順に亡くなられ空き家となっている。そんなことから、私は「よくもこの電柱を選んだものだ」と感心したし、なにか亡くなられたことを知った上での所業のようにも思えて、やっぱり何か不吉な鳥のように覚えた。

 その不吉なイメージも持つ(三本足の)カラスが天皇家の最重要行事に用いられる幡などに多用されているのもおかしい。

1 件のコメント:

  1.  三千世界の鴉を殺し主と朝寝がしてみたい(都都逸)・・やっぱりカラスは好かれない。

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