2022年3月17日木曜日

プロパガンダ

   プロパガンダとは政治宣伝などと訳されたりするが、政治的課題を宣伝することは何ら悪いわけではないから、より正しいイメージとして「胡散臭い政治宣伝」と訳すのがよい。

 安倍元首相が憲法に関して「自衛隊員の子が憲法違反の自衛隊員の子と言われていじめられたから9条を改正する」と述べてメディアが一斉に「総理総裁がこう述べた」と報じたが、「そういういじめの事実はいつどこであったのか」との野党の質問に答えられなかった。安倍元首相等のこういうのがプロパガンダの一つだと言えよう。情報操作だ。

 さて、ロシア時間14日午後9時の国営テレビの看板ニュース番組中、職員のマリーナ・オプシャニコワさんが「戦争をやめて」「プロパガンダを信じないで」「ここ(国営放送)ではあなたに嘘をついている」と書いた紙を手に訴えた。拘束されるのを予想していた彼女は事前にSNSで「放送局社員として、これまでプロパガンダの流布に加担し、野党弾圧に加担してきた自分を恥じている」と述べた。

 そして日本のメディアはそれを一様に「勇気ある行動」と伝えたが、ならば、「ウクライナは降伏せよ」と言い放つようなコメンテーターを何故登場させ続けるのだろう。そのコメンテーターが創設した政党・維新のマスコミ戦略にどれほど媚びへつらい続けるのだろう。

   ウクライナからのニュースでは、Zの印のロシア軍戦車のすぐ横をウクライナ人のデモ隊が歩き、人々はウクライナ国旗を体に巻いたりしていた。日本のメディアは、この勇気を「歩くだけではクソの役にもたたん」と冷笑するようなコメンテーター?の立場に立つのでなく自身の鑑にしてほしい。日本のマスコミの政権への忖度(迎合)はウクライナ問題以外にも蔓延しているぞ。

 それにしても、ウクライナ問題はマスコミだけでなく一人ひとりの庶民にも問題提起をしている。例えば、ウクライナでは実際にウクライナの軍隊がロシア軍と対峙している。その場面だけを切り取れば殺し合いをしていることになる。この話は今に始まった事でなくベトナム戦争でもそうだった。私は戦争には反対だ。NO WARだ。しかし、現に銃をとっているウクライナの人々に「銃を捨てよ」とはよう言えない。

 私ならどうするか。一人ひとりに突きつけられるテーマである。少なくともマリーナ・オプシャニコワさんに恥じない行動はとりたいと思う。

2 件のコメント:

  1. 本日のブログ、とても説得力があり共感しました。こんな風に文章書けたらいいのになーと。今頃気づいても遅い、反省しきり。

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  2.  体力関係以外遅いことはないと自分に言い聞かせています。一緒に頑張りましょう。

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