2022年3月13日日曜日

お松明(たいまつ)

   コンサートのように語るのはよくないかもしれないが、東大寺二月堂の修二会はクライマックス(12日夜の籠松明13日1時半からのお水取り)を迎えている。

 しかし、コロナ禍のため12日夜は周辺は立入禁止になっているし、他の日も参拝等が制限されている。

 昔、子どもが小さい頃は何回か行ったが、その頃は知る人ぞ知る古都の伝統行事のようであった。雪景色の中の「お松明」はすばらしく綺麗だった。・・が、その後旅行会社がツアーを組んだり宣伝したりして、大混雑の観光行事のようになり、長らく行っていなかった。

 そんな中、夏ちゃんファミリーが「一緒に行こう」と誘ってくれたので、コロナ禍を幸いに‥と言うと顰蹙を買うが、先日、何十年ぶりかで「お松明」を見に行った。

 修二会ではいろんな行事が進められるわけだが、その中の一つに「大咒願(しゅがん)」という、二月堂本尊の十一面観世音菩薩に修二会と祈願の趣旨を述べる(唱える)くだりがある。その大咒願(祈願文)の最後は、 天下泰安 風雨順時 五穀成就 万民快楽 余分功徳 三有法界 其中衆生 等出苦患 成無上道 となっている。抽象的なスローガンにすぎないかもしれないが、ウクライナの人々を思うとき、観音さん!ほんとうに天下泰安頼みます!と心の底から祈ってきた。

 同時に修二会は「十一面悔過(じゅういちめんけか)法」というのが正式名称で、自分自身の日々の反省が主題であるから、ウクライナなどの問題について、私自身何ができたか、この先何をするのかの反省・自問を「お松明」の灰を浴びながら考えた。

 閑話休題、 小さい頃連れて行った子どもとその子(つまり孫)に連れられて行ったというのが客観的に見てなんとなくおかしい。もひとつおかしいのは、奈良の知事はヘンコツで感染者数は多いけれど「大阪でうつっているんだ」「奈良の店は元々夜は早く閉めている」と言って一切の宣言・制限を行っていない。ということで、「お松明」のあと食事と少々のビールをいただいて帰ってきた。奈良観光の問題点は「お客がお金を落とさない」と常々ぼやかれているが、確かに二月堂周辺に人は多かったが、ターミナル周辺の店は知らん顔をしてシャッターを閉めていた。この欲の無さも奈良らしくていい。

 お水取りが済むと古都に春がやってくる。

3 件のコメント:

  1.  満行となった3月15日「だったん帽いただかせ」という行事があります。孫の夏ちゃんが就学前に参加して、だったん帽を嫌がって払いのけたのを思い出しました。その時の写真を当時のブログ記事に掲載しましたが、今般「だったん帽」で画像を検索したら、その写真が出てきました。南無観 南無観

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  2. スマホの動画でしょうか?勇壮な足音まで聞こえ有り難くお参りさせていただきました。

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  3.  動画はスマホです。 スマホの性能はほんとうに馬鹿にできません。
     お松明の続きは水曜日にアップいたします。

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