2020年8月8日土曜日

昭和の香り

〇 おかんが言うにはな、瓜みたいやけど漬物にならんらしい
▲ まっか(真桑瓜)やろ、スイカの皮漬けるもんはおるけどまっかを漬ける奴はおらんからな
〇 縄文人も食べてたらしいねん
▲ そしたらまっかとは違うかあ。縄文人がデザート言うのん聞いたことないしな
〇 昭和の香りがするらしいねん
▲ そしたらまっかやろまっかは頭の中でメロンを想像しながら食べるもんや
〇 胡瓜みたいに棚に這わして育てた言うんや
▲ そなまっか違うかあ。瓜は畝に這わして植えるもんやからな
〇 お盆の頃が旬や言うねん
▲ まっかに決まってるやろ、小さい孫にメロンや言うて騙して祖母ちゃんの株を挙げようという煩悩の塊なんやまっか

   今年の菜園ではトマトやキュウリの間にメロンとまっか(真桑瓜)を植え、ネットで棚に引き上げて育ててみた。失敗ではなかった。
 棚からぶら下がった風景はGood!だった。

 はて、テレビの中でどんな食べ物でも「甘~い」と言うようになったのはいつ頃からのことだろう。
 複雑な旨味を「甘~い」としか表現できない人は味盲ではないかと勘繰っているが、大げさではなく情報に流され、同調圧力に屈しているのだ。

 そんな彼ら彼女らにこんなまっかのそこはかとない旨味はわかるまい。
 メロンなんか何処の喫茶店でも食べられるが、まっかを食べさせるフルーツパーラーはほとんど(まったく)ないぞ。

 ミルクボーイもどき▲が「縄文人がデザート言うのん聞いたことない」というのは現代人には当然かもしれないが、縄文初期の遺跡からまっかの種が出土している。
 〇が「昭和の香り」と例えたのは名言で、これ以上の誉め言葉は見当たらない。

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