2020年1月18日土曜日

一品持寄り

 今年の節分会の新企画は「一品持寄り」と「新春句会」だ。
 きっとこの話を聞いて、「何か難しそうだ」「煩わしそうだから参加を躊躇する」という声が聞こえてくるだろう。もっと言えば「じゃまくさい」か。
 「そんな難しいことをいうと参加者が狭まるぞ」という忠告もあるだろう。

   そういう心配を頭の片隅において自分の分の「上限500円の(酒の肴:アテ)一品は何がいいだろうか」と考え始めた。
 ちょうどNHKラジオの「スッピン」という番組で、成人式に因んで「皮蛋(ピータン)が美味しいと思えるようになったら大人だ」というようなトークをしていた。
 そうだ、皮蛋と胡瓜を持参するのもいいなと思ったが、わが家周辺に皮蛋を売っている店は思い浮かばない。

 そこで日常の買物のついでにイオンモールでそれらしいものをリサーチというかウオッチした。
 チーズ蒲鉾も悪くはないが、それなら関西人鉄板のポールウィンナーにしたい。
 「ほぼカニ」も悪くない。「ほぼカニ」を巻き込んだ出し巻き卵という手もある。
 焼きたらこ、干しエイのひれ、・・BBQコンロがあるからメザシというのもある。
 焼くという手があれば白ネギをただ焼いて味噌をつけるのはどうか。
 漬物や佃煮系統は何でもよい。
 缶詰類でサバ、イワシ、サンマとくると、昔職場から帰る際立ち寄った酒屋の角打ちだ。ラッキョでも飲んでいた。
 立ち飲みのスタンド・バーを思い起こすとチーズ類になる。カマンベールにブルーチーズ。そしてクラッカーにスモークサーモンとケーパーなら文句なかろう。
 瓶詰のホワイトアスパラも私の好物だ。アンティチョークもいける。
 乾きものは適当に集まるだろうが、ポテトチップスの袋みたいなのに「大阪名物紅生姜の天ぷら」というのがあった。これなら少し笑える。
 皆が凝ったものなら、ただのプチトマトというのも悪くない。
 居酒屋のイメージを広げると、コロッケ、ポテトサラダ、さつま揚げか。
 見方をかえると、豚の角煮、おでん一式などパックされて並んでいる。ここまで出来上がっていると私の趣味からは外れるが極めて現実的で好評かもしれない。
 だいたいがバイキング形式のパーティーではサンドウィッチや握りずしが結構好まれる。

 ウォッチに行く前は「何かあるだろうか?」と心配だったが、行ってみれば「何に絞るか」で頭を悩ます。そして悩んでいること自体が楽しい。

 落語の貧乏花見(長屋の花見)ではないが、500円で大宴会をしてみたい。
 それでも、「一品探しがしんどかったわ」という大きな非難を受けるだろうが。仕方がない。
 誰か皮蛋を持ってこないかなあ。サイボシでもいいけれど。

   初老らが長屋の花見に挑戦す 

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